2択-2
目を閉じたちづるを
愛しそうに見つめて言う。
「最初から、
失敗だったんじゃん。」
「んーー、、? 何が?」
「 結婚。」
「、、ふふっ
そっかーー。」
「本当、、。
なんでしたんだか、、」
「 ふふ、、
ねーー。」
なんで結婚 したんだっけ
私 、 、
好き だった ?
確かに ちゃんと
好きだったと 思うけど
あ 。
そうだ
お父さん が
「 お父さん、、、」
「、え?」
「、、お父さんが言ったのも
あったのかも。 」
「お父さんて、ちづちゃんの?」
ちづるは眠気と戦いながら
うずくまり、目を閉じたまま答える。
「うん、、、。
お父さんが、言ったから、、。
『次は結婚だな』って。
夕飯の時、、、。」
「、、。
ちづちゃんのお父さんて
何してる人? 」
「んー? 普通に、、
働いてる人。
郵便局で、 、 」
「へーー。」
「普段は、、、
口数少ないんだけど。
夕飯の時、1度だけ
そう言ったの、 、、。」
あぁ なんか
思い出した
大人になって
一生懸命働いて
そこが ゴールだと思ってた
けど
ゴールじゃなかったんだ
って、あの時 思ったっけ
「、、、ちづちゃん?」
ちづるは、静かに眠りに落ちた。
しばらくちづるの寝顔を眺めてから、
タクミも眠った。