プレゼント1-3
知可子は、
店員とやりとりしているタクミの
右斜め後ろで
タクミの横顔を見つめる。
店員とのやりとりを終えると
タクミが振り向いて知可子に言う。
「ありがとうございました、 」
「 ぇっ?」
「ブランド。教えてくれて、、」
「んーんー、、、。
でも、ふふっ いいのー?」
「 ?」
「そーんな高いの買っちゃって。
後悔するんじゃない? 」
知可子がいたずらっぽく笑う。
タクミが言う。
「しないっすよー。
ぁ、 でも ちょっとは?
しちゃうかな。 」
「ふふっ 」
「でもー、プレゼントなら
受け取ってくれると思うし。」
「 ? 」
「 ぁー、いや、、。
一緒に、、過ごしてて
食費ぐらいは、
渡してるんですけど、、。」
「うん。 ? 」
「なんか、、少ない金額しか
受け取ってくれないから、、。」
「、、。そっ かぁ。
んーー、、
でも、それは、まぁ、、、」
「まーぁ、そう、、っすよねー。
高校生からじゃあ、ねぇ、、。」
「 ぁー、、、。 、、うん。」
「、、だから、、
プレゼントなら。
金額分からないかなー と。」
「、、、。
後から調べるんじゃない?」
「ははっ 確かに。
でも、受け取ってくれれば
それでいっかなー と。 」
「 ふふ 、、 そっか。」
2人がそんな話をしていると、
店員が「お待たせ致しました。」
と、タクミに声をかけてきた。
タクミの選んだ
ピンクゴールドのブレスレットは
ダイヤが5つ、均一に並んでいて
真ん中のダイヤにブルーのダイヤが
入っているものだった。
ブレスレットは
真っ白の正方形の箱に
綺麗におさまっている。
「こちらでよろしいでしょうか?」
と店員が聞き、タクミが「はい。」
と答えると蓋を被せ、
ブルーとゴールドのリボンで
ラッピングされた。