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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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巴のバレンタインデー-8

「…はい、ホットココア。」
「ありがとね。」

見るに見かねてあの後彼女を私の家に連れ込んで。

「ふぅーー、他人のいれるドリンクって何でこんな美味しく感じるんだろうね。」
「そうだね、不思議。」
「……。」
「…。」

少しは落ち着いた様子。

「御免、若葉。」
「巴ちゃん。」
「…私、馬鹿だよね、ちょっと構ってくれないからって知らない奴にチョコ渡して告白なんかしちゃってさぁー。」
「……。」
「して見事に振られて、最低だよね私。」

両手でカップを持ち、激しい自己嫌悪に陥るけど。

「ううん、巴ちゃんは最低何かじゃない。」
「若葉…。」
「最低なのはあの水野って人、確かに巴ちゃんのやった事は彼からしたら迷惑かもしれない、でも!だからってそれでも勇気を振り絞って自分の想いをぶつけた人にあんな態度程すぎるよ…。」
「……。」
「後一条君もそう、巴ちゃんをここまで自棄にさせるまで気づかない何て。」

ずっとずっと前に私が佐伯君に告白するも断られ、それからまた彼の方から告白を迫りそれに腹が立った巴ちゃんが彼にボールをぶつけた事もあった、あの時は何て粗暴な女の子なんだろうと思ったけど、今なら何となくその気持ちが分かる。

すると彼女のケータイが鳴り、見るとそこには、心中の人物の名が。

「……。」
「どうするの?出ないの?」

静寂で重い空気が漂う中、ただ悪戯に鳴り響く着信音。

彼女は重たい手を上げるようにケータイをボタンを押し。


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