巴のバレンタインデー-6
「おや風馬君、夜分にどうしましたか?」
お節介を承知で彼に電話を掛ける事に。
「…本当にこれで良いの?伊吹さん君の事。」
「オーノーまたその話でぇーすかぁーしつこい人あまり好きになれないよー。」
「でもっ!」
「僕は彼女の事好きよ、それは巴だって同じ筈だしねー。」
「……チョコを君じゃない別の男子にあげてたとしても?」
「……はい?」
少しは動揺したのかな、それから僕は若葉ちゃんと二人で見たことを打ち明け。
「……。」
「伊吹さん、その男子に告白するってさ、もう自棄になって。」
先程の勢いが消え、口数も減り出し。
「…あ、あっははははぁ!んもぅー巴らしいなぁー♪」
「一条君。」
「百歩譲ってその話が本当でも彼女はそんな事しないよー。」
「でも…。」
「取りあえず情報ありがとう、でも僕明日も練習で忙しいから、じゃーねぇー♪」
「あっちょ!」
そう言い放ち、一方的に切断された、まるで逃げるように。
「一条、君。」