色患い-1
「新田[にった]ー」
(おらっ、奥がいいんだろ!もっと足開け!)
「新田ー、新田いるかー」
(はぁ......はぁ.....もっと腰振れ、おらぁ!子宮腫れるまで突いてやるよぉ!)
「新田莉緒ー!欠席にするぞ!」
「あ、は、はい!」
授業中の教室、窓の外をぼんやり眺めていた莉緒は教師の一喝に慌てて立ち上がる。周りからは友達のクスクスとした笑い声と、男子の見惚れるような視線がそのトロンとした横顔に向けられていた。
「え、えっとー、あのー」
「五十二ページ!二段落目からだ!」
「は、はひっ」
教室に呆れたような笑い声が広がった。莉緒が口から垂れた涎を拭ったからだ。一部の男子は生唾を飲み込んだ。
「山道を下ると廃村が見えてきた。私は昔の思い出を村の景観に重ね溜息を.......っ」
トロッ......
やばっ
莉緒はアソコに感じた感触に言葉を詰まらせる。
「溜息を零し、こぼしだぞー」
「はい。溜息を零し」
莉緒が漢字がわからず詰まったと思った教師の勘違いに有難く乗っかりつつ、莉緒は四限の授業を乗り切った。
「もー!」
昼休み、莉緒はトイレットペーパーをカラカラと回しアソコを拭う。愛液を滴らせるアソコに紙を這わせるとクリトリスに擦れて身体がピクンと反応する。
「あんもう、また濡れてきた。まだ二日あるのに」
最後に敏夫に抱かれたのが日曜日、そして次の約束は金曜日。ほとんど一週間空いている。なんでも敏夫が働いている建設現場の仕事が繁盛期にあるらしい。
建設現場、大変そう。莉緒は敏夫の小太りながら筋肉のしっかりある身体を思い浮かべた。
じゅくっ
「もー!また!」
身体が敏夫を求めている。固く大きな肉棒でいいように突き上げられ膣内を擦り上げられる、雌にされる時間を求めてる。
莉緒は生唾を飲み込み、アソコに細い指を伸ばした。
くちゅっ
「んっ........いやいや、だめだめ」
学校でオナニーなんて変態にもほどがある。そこは超えちゃいけないとこだと莉緒は指を引っ込めた。
はぁ、バイブとか買おうかな。でもどこに売ってるんだろ
んー、買ったら買ったで隠すのも大変だし
「あ、莉緒ー、おかえりー」
「ただいまー」
教室に戻り友達の輪に入る。お弁当を広げ雑談しながら話すのは他愛の無い世間話だ。
「ねぇねぇ、莉緒。最近恋してない?」
「へ?」
友達の一人に話題を振られ莉緒はメロンパンを頬張りながら目を見張る。
「ほぉひて?」
モゴモゴと口を動かしながら返事をすると、二人の友達が顔を見合わせニヤついた。
「だってさ、最近すっごく綺麗になったじゃーん」
うりうり、と肩を叩かれながら莉緒は照れ笑い。顔を友達から逸らして目を泳がせる。
「ちょっと前まで落ち込んでる事多かったのに、今じゃ元気一杯だもんねー」
「そうそう、あれですかなー。恋をすると女性は綺麗になるってあれかなー。じゃあちょっと前の莉緒の病み期は恋煩い!?」
きゃー、と口を合わせて騒ぐ友達二人は莉緒がレイプされ散々ねちっこい中年親父の責め苦を受けていた事など知る由もない。
莉緒はメロンパンでカサついた口を牛乳で潤しながら考える。
敏夫に恋はしていない。それははっきりしている。
でも敏夫に対して好意とも言える情が湧いているのは本当だった。あれだけ肌を重ねていれば情も湧く。それに敏夫はどこか莉緒の母性をくすぐる野蛮さを持っていた。
敏夫、その名前を想い出すだけでアソコが濡れる。
「ひゃー、莉緒の顔なんかやらしー!」
「えぇ!?そんなことないよぉ」
友達の揶揄いに莉緒が焦って返事をすると、少し離れてご飯を食べる男子グループがチラチラと莉緒達を伺った。
「ねぇねぇ、莉緒」
「なに?」
「まじな話さ、彼氏できたんならどこまでいったの?」
莉緒が顔を赤くし俯くと、窺っていた男子達が絶望と興奮を混ぜたような顔になった。
「キスは?」
「...........」
「........もうヤッた?」
「けほっ」
きゃー!
莉緒が牛乳を吹いた事で友達は察したのか顔を見合わせニヤついた。
耳をそばだたせていた男子達の顔が泣くような視姦するようなものに変わる。
「同級生じゃないよね?」
「そりゃもうこの感じは年上でしょう。そうでしょう」
「知らない!言わないもん」
顔を背けた莉緒を尻目に友達達は議論を重ねる。
「そりゃもうお姉さん。大学生の彼氏ですよきっと。部屋に連れ込まれてあんなことやこんなことされ放題。きゃー、莉緒のエッチ!」
ー部屋に連れ込まれて、あんなことや、こんなこと
(咥えろ)
(四つん這いになって尻出せ)
(おらっ、自分からチンポいれて腰振れ)
じゅくっ
再びアソコが湿り気を帯びるのを感じながら莉緒は牛乳を流し込む。
身体をずらして友達に向き直り、乱暴に飲み終わった紙パックを置いた時、友達越しに莉緒の目にソレが飛び込んだ。
あれ?
こちらを見ていたサッカー部の男子と目が合った。鼻の穴を膨らませて莉緒から視線を離さない男子に何事かと莉緒が視線をめぐらすとー
あ
男子の股間は、もっこりと膨れていた。
莉緒達の話を盗み聞きしていたのだろう。驚いた莉緒の顔に漸く男子は息子の状態に気づき慌て始めた。何かいい訳を探しているようにもみえる。けれど莉緒はー
ふふっ、可愛い
莉緒はニコリと笑い、指を唇につきたてた。男子の生理を見なかった事にすると伝えた莉緒のその顔が余りにも官能的で、男子は耳まで赤くしながら男子の会話の輪に戻っていった。