真希の願い事-1
【真希の願い事】
まるでゆったりとした大きな波のようだった。その動きが止まってからしばらく経っても、潤のそれは存在感を保ち、そこが本来の在り場所のように、真希の体内に収まったままだった。
少しヒリヒリとするが、初めに感じた体を引き裂くような痛みはなく、体の中を満たすその頼もしさに、今は安堵感さえ感じ始めていた。
(最低男に処女を奪われた…)
その実感が中々湧かないのは、体の奥深くを刺激した迸りが、その温もりを保ったまま、真希の体の中を温めているからだと思えてきた。
(卑劣な男に脅されて犯された…)
もう一度心の中でつぶやいた。
やはり、その実感は湧いてこなかった。真希は今の男女の行為を思い返した。破瓜の激痛は仕方がないにしても、その行為の端々に、潤の中に存在する【優しさ】を感じ取っていたからだと思えてきた。自身の肌で感じた思いだ。今も、華奢な自分の体に負担がかからないように、突っ張った腕をプルプルさせて体重を支えていた。
(もしかして、最低男の本質は凄く優しいのかも…)
真希は普通の中学生カップルのように、デートを重ねて相手と分かち合い、時にはセックスも許しながら、潤の隠された優しさをもっと引き出したいと思い始めていた。しかし、最低男である潤に、自分から付き合いを申し込む勇気はなかった。
(自分から付き合いたいって言ったら、都合よく体を求められるだけだよね…)
「はぁ…」
体を重ねる男が洩らしたため息が、頭の上から零れて真希の耳元に落ちてきた。真希にはそれが満足した時の男のため息に聞こえた。
(満足したから離れるのかな?)
もう少し、このままでいて欲しい…
名残惜しさを覚えた真希は、自分の初めての相手を心に刻み付けるために、そうっと閉じていた目を開いた。
僅かな距離を隔てて初めての男と目が合った。少し慌てたけど、もうこの距離で見る機会がないと思うと、その視線を逸らすことはできなかった。
(潤くんの方から、普通に付き合いたいって言ってよ…)
潤の顔に憂いの色が浮かんでいたのは謎だったが、真希は自分の思いが届くように、潤の憂いた瞳を見続けた。
恋に恋する少女と、少しエッチで心根の優しい少年。見詰め合う2人の間でしばらく止まっていた時間がホンの少しだけ動いた。
「はあぁ…(やっぱり無理かなぁ…)」
互いに零したため息が、2人が作る空間の中をふわふわと漂い、小さく重なった。
それは少年が床に突っ張る腕の力を少し抜くだけで、それは少女が手を伸ばして少年の背中に回すだけで、互いがホンの少し近づけば、再び唇が重なり合えるほどのホンの僅かな僅かな距離だった。
「潤くん…」
少女の距離を縮めたいとの思いが、自分でも意識していない内に少年の名を口にしていた。
「えっ?な、何…」
こんな時に男はうろたえるものだ。
「えっ?あ、あたし、今…」
少年の慌てる様子と、自分が少年の名前を口にしたことに気づいて少女もうろたえた。
パニックになった少女の頭の中に散らばった言葉が咄嗟につながり、それが咀嚼されないまま、しどろもどろに口から零れだした。
「え〜とえ〜と、マ【マンコの叫び】のことなんだけど…」
「えっ?マン?何?」
少年の目が丸くなった。
「えっ?あ、あたし、今、なんて?もう、やだああああ」
真っ赤になった少女が手で顔を覆ったが、2人の距離はさらに近づいていた。何故ならその仕草の可愛さに堪らなくなった少年が、頭の中の理屈をすっ飛ばして、思わず少女に抱きついたからだ。
おしまい。
【幕後】
あらら、何?この2人の間に漂う雰囲気は?
もしかして、やってさらに恋が深まったとかかな?
それはそれでいいけど、もうあたしとしてくれないのかな?潤くんがだめなら真希だけでも…
それよりも、早く抜かないかなあ。お掃除フェラをしたいんだけどなあ。真希の血が付いててもお母さん平気だよ。真希にもお掃除クンニしてあげるからね。
時間的に考えても、あと2回くらいできるんだけど、もうしないのかなあ?
とりあえず待ってる間、おまんこ弄ってよっと。
「はあん、はあん、気持ちいいよぉ〜」