卑劣で最低な男-4
潤は真奈美にしがみついて泣く真希の後ろから手を伸ばすと、そのまま胸を鷲掴みにして、ムニュムニュと揉み始めた。風呂上がりの部屋着にブラジャーは付けていなかった。真奈美と違って張りのある胸に、潤は単純に興奮した。
「ヒッ!」
突然のことに驚き、真希は後ろを振り向いた。意外に近くにあった潤の血走った視線と重なり、真希はその異様な雰囲気に恐怖を覚えた。
「いや―――っ!」
「黙れ」
潤を真希の口を塞いで、耳許で怒鳴った。
「よく聞けよ。お前は許可なくオレの肉便器をいたぶった。だから今からお仕置きをする」
お仕置きと聞いて、自分が真奈美にしたことを思い浮かべたが、男が女に施すお仕置きがそんな単純なものではないと理解していた真希は身震いした。
「せっかく体を張って守ってたのに残念だったな」
真奈美に向かってニヤリと笑うと、潤は真希の部屋着のパンツを下着ごとずり下げた。
「ううっ」
真希があげた悲鳴は、押さえられた口からは洩れなかった。
「やめてー!」
代わりに叫んだ真奈美が、真希の尻を触る潤の手にしがみついた。娘を思う母の力の強さに潤は驚いた。
「わかったわかった。ちょっと待て。じゃあ、こうしよう」
潤は手をかけていた真希の尻から手を離した。
「いいか、取引だ。一回だけでいい。おとなしく真希とさせてくれたら、もう、真希もお前を解放する。させてくれないと、矢野さんと真希を拐って肉便器にさせる。勿論、お前も今まで通りの肉便器のままだ。どうだ、真希が一回だけ我慢したら、お前達は自由だぞ」
余りにもふざけた提案に真奈美は声が出なかった。真希の顔も青ざめていた。
「真希に決めさせよう。おい、5分だけ時間をやる。自分の部屋でどうするか考えてこい。受け入れるんなら服を全部脱いでこいよ」
真希が青ざめた顔を真奈美に向けると、真奈美は直ぐに首を横に振った。
「ダメよ!」
「ほら、早くしないと時間切れになるぞ。そうなったら、有無を言わさず犯して、そのまま肉便器だぞ」
「真に受けたらダメ。真希はそのまま外に逃げなさい」
真希の手を握って真奈美は強く言った。さっきまでと全く違う真奈美の瞳の力強さを見て、真希の瞳も強く輝いた。
「お母さん、ありがと」