卑劣で最低な男-10
しかし、さっきの話の流れでは、これがこの場限りのことになりそうなので、真奈美は今を思う存分楽しもうと思った。
(潤くんに消して貰う前に、何とか真希の画像のコピーを貰わなくっちゃ)
邪なことを考えながら、舌、唇、鼻、そして指を使い、智子との行為で磨いた技を駆使し、真希の喘ぎ声が大きくなるに連れて興奮も増していった。
「真希、気持ちいい?」
自分が与える快感の成果も確かめたくなった。
「う、うん…き、気持ちいいよぉ…」
「ど、どこが気持ちいいの?」
娘の口からその言葉を聞きたかった。逸る気持ちが真奈美を性急にさせた。
「お…おまんこ…」
まるで中年男のように、娘の口から出たその言葉に真奈美はゾクゾクした。こんな感覚を味わえたのも、淫乱な女に開発されたからだが、それを感謝したくなるほど真奈美は興奮していた。真奈美は娘にもっと快感を与えたくて、女が感じる部分を執拗に責めたてた。
「あうん、そ、そこ、気持ちいいよぉ…」
真奈美が与える下半身の快感に没頭していた真希だったが、突然、乳首にも快感を受けた。
「はうぅ」
快感を享受しながら真希は考えていた。今、真奈美の両手は自分の割れ目をこじ開けるために、尻肉に添えられていて、真奈美の唇はアムッと挟んだクリトリスを舌先で突っついていた。その真奈美が自分の乳首を責めるのは不可能だ。
(とすると…)
真希が薄目を開けて見ると、いつの間にか全裸になった潤が、自分の胸に顔を埋めて乳首を口に含んでいたのだ。
ホンのしばらく前まで大好きだったクラスメート。しかし、その最低な本性を目の当たりにして、真希は自分の見る目の無さに落胆し、恋する気持ちも失せていた。
もう顔も見たくない。そこまで潤に対する評価は落ちていたのだが、真奈美を解放するために、1度だけ我慢してそんな男を受け入れようと決意した。多分、触れられただけで、ゾッとすると思っていたが、今、その男に弄ばれた乳首からは、甘美な快感しか伝わってこなかった。
「ああ…もっと…おまんこに……」
納得のいかない真希は、乳首の快感を遠ざけるため、下半身からの快感を求めて真奈美に頼んだ。しかし、女を喜ばすことに長けた潤の指と舌の技は、真希の意識を乳首からも逃さなかった。
しばらく乳首の味を堪能した潤は、指先での愛撫を乳首に残し、口での愛撫を乳首から首筋、さらに顔へと移動を始めた。
女体に走る甘美な刺激が、乳首から首筋、そして徐々に口許に近付いてきたことで、真希は戸惑いを覚えた。
(最低男にキスされる…ファーストキスなのに…)
今さらだったが、そう思った真希は、潤の唇を拒否するために半開きだった口許を閉ざした。