発覚した母の淫らな行い-1
【発覚した母の淫らな行い】
しばらくすると、入浴を終えた真希が、ラフな部屋着を着て居間に入ってきた。
「お母さん、いつの間に潤くんと知り合いになったのよ!」
風呂場でのことを誤魔化すためか、真奈美が声をかける前に、真希の方から開口一番に聞いてきた。
いきなりか…。そう思った真奈美だったが、考えていた答えを話し始めた。
「えっ?ああ、潤くんね。ほら、しばらく前に【カプGet】に嵌まってたことがあったでしょ」
それは、スマートフォンのGPS機能を使って、実際の町に居るとしたモンスターを集めるゲームだった。
「【カプGet】?それがどうしたの?」
真希は怪訝そうに聞き返した。
「その嵌まってた時にね。ホームセンターに買い物のついでに緑地公園に寄って【カプGet】してたのよ。そのときに偶然潤くんも来てて『真希ちゃんのお母さんですか』って声を掛けられたのよ」
帰宅までに、真希との想定問答は済ましていた真奈美は、すらすらと淀みなく答えた。
「うそっ!そんなとこ潤くんに見られたの?やあん、恥ずかしい」
「恥ずかしい?」
「そりゃあ恥ずかしいでしょ。自分の親が【カプGet】だよ。恥ずかしいに決まってるじゃないの」
恋する少女は、自分の母親がそんなゲームに嵌まってることを、想い人に知られたくはなかった。
「たかがゲームのことじゃないの。クラスメートに知られたくらいで、そんなに恥ずかしがらなくていいでしょ」
実際はもっと恥ずかしいとこを見られている。それに比べてゲームのことなど些細なことだった。ここ最近の自分の悩みを知らず、大袈裟な真希の反応に、真奈美の口調は少しキツクなった。
「潤くんにだけは知られたくないの!」
真奈美のその口調に反応して、真希は反射的に口走ってしまった。しかし、直ぐに自分の失言に気付いて顔を赤らめて俯いた。
その真希の様子に真奈美はハッとした。
「ま、真希…、もしかして潤くんのことが好きなの?」
恐る恐る聞いた真奈美の問いに、真希は顔を伏せたままコクリと頷いた。
(う…そ…)
真奈美の全身からサーッと血の気が引いた。
「あっ、潤くんには言わないでよ」
真希はサッと顔を上げて慌てて頼んだが、呆けた真奈美の耳には届いていなかった。
「お母さん、聞いてるの?」
真希が真奈美の目の前で、手をヒラヒラと振った。
「えっ?ええ、聞いてるよ。ちょっとビックリしちゃって…」
「何よ、いつまでも子供じゃないのよ。あたしだって好きな男の子くらいできるんだからね」