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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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二度目の聖夜-8

「ふっ、ぐすっ…ひっく。」

気が付けば私は泣いていた、二度目のイルミネーション会場の人気の無い場所で、風馬君の腕に抱かれながら。

「御免ね、折角の楽しい気分が…。」
「若葉ちゃん…。」

地下鉄で移動中私は眠ってしまったようだ、最初は寝るつもり何てなかったけど彼が
「良いよ寝ても、着いたら起こしてあげるから」と言ってくれたので。

「…一条君達から聞いたよ、最近悪い夢に苦しめられているって。」
「うん…。」

そのたんびにめそめそ泣いて、駄目ね私。

「駄目だよ、弱気になっちゃ!」
「!」

どうして分かったんだろう、いや分かるんだ、口で語らずとも最愛の人の僅かな表情歩き方、口調何かで、常に見てくれているんだな。

「僕だって、誰だってそんな夢を見たら泣いちゃうよ。」
「でも…。」
「安心して!君には伊吹さんや一条君だって居る!佐伯君も兄夫婦と早乙女さんとで幸せに暮らしてるし、稲葉さんだってもう僕を男として見ない。」
「…。」

力強く何とも頼もし言葉。それから私を抱きしめ穏やかな口調で言う。

「それに僕は君をただの幼馴染何て思わない。生涯で世界でただ一人の大切な人、幸せにしてあげたい人。僕がその悪夢を見たらきっと立ち上がれないかも知れない。」
「そんな…。」

私の顔をじっと見つめ、全てを包み込むような優しい笑顔で。


      「大丈夫、僕ならここに居る、夢でも幻でもない…」


ブルーライトに照らされる彼の顔が私の不安を一掃させる。

彼はそのまま私に愛を注ぐように熱いキスをした。

後に彼に問う「笑わないの?」「ううん、だって君がこんなに苦しんでるんだもの」と。

この人は、どんな時でも私と言う最愛の人の為に共に悩み考えてくれる、どうしたら苦しみから解放され、そして幸せに笑顔で居られるのかを…。

恋人何だか当たり前?そう言われればそこまでだが、それでも私は思う。

この人は本当に素晴らしい人だ!

何度だって言う、どんなにくどくたって、だってそれだけ彼を愛しているから。

「あっ言い忘れてた。」
「何?」
「メリークリスマス♪」
「!…。メリークリスマス♪」

次回、53話に続く、来年も宜しくお願い致します。





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