熟女女王-1
雅代との待ち合わせ時間に20分程遅れてしまいました。
【何してたんですか?2人共】
<雅代、ゴメンゴメン、出がけに電話が有って>
マサがよく使う手です。雅代は、疑いの眼差しで、2人を見ていました。その鋭い眼光に目を合わせる事は、出来ませんでした。
【遅いから適当に頼んで置きました】
<本当にごめんな〜、機嫌直して楽しも〜>
3人で乾杯して、旨い肴にに舌鼓を打ち、お酒もしっかり飲みました。
1時間程すると、携帯が鳴り、画面を見ると、由美からでした。
マサは席を外して、由美と会話します。由美は、疑いの声がありありでしたが、何とか切り抜けて、電話を切り、トイレに向かいました。
トイレから出ると、洗面所で、雅代とばったり会いました。雅代は少し酔ったらしくて、気分が悪そうです。
(雅代さん、大丈夫ですか?)
【ええっ、少し飲み過ぎたみたい、気持ちが悪いの〜】
(戻してしまえば、少しは楽になりますよ、背中擦りましょうか?)
【大丈夫よ、少し休めば、落ち着くから】
雅代は、ふらついた足取りで、席に戻ろうとします、マサは、スッと雅代の腰を抱き、誘導します。香水のいい香りが、鼻に感じます。
<雅代、大丈夫なん?>
2人の姿を見て、深雪が心配そうに言葉を発します。
【かめへん、ちょっと横にならして】
座布団を枕に、雅代は横になります。マサは冷たい水を渡します。上手そうに飲んでます
<珍しいわ〜、雅代があんなになるなんて〜、普段は結構飲む人やのに〜>
(体調でも悪いのかな、そっとしておいて上げましょう)
横向きに寝てる雅代の姿を見て、そう言いました。
それから深雪と、仕事の話をしながら、静かに過ごしました。
30分もすると、雅代が起き上がり、席に着きました。
【ごめんなさい、迷惑掛けました、少し治まりました】
<雅代も調子悪いから。今日はお開きにしようか>
(雅代さんは近いの?何ならタクシーで送りますよ)
【そんな悪いわ】
(全然大丈夫ですよ、一人で帰って、また気分が悪くなると行けないしね、そうでしょ深雪さん?)
一瞬、深雪はマサを睨みましたが、仕方なく。
<そうね、送って貰えば、その方が安心だから>
マサは、心の中でガッツポーズをしました。
それぞれがタクシーを拾い、帰路に着きます。雅代さんは、ほっとしたのか、車の中で寝息が聞こえてます。途中、深雪からメールで、家で待ってるからと。マサは、知らない振りを決め込みました。
雅代さんは、マサの肩にもたれて、いい気分で寝ています。雅代の身体から、香水の匂いがマサの鼻腔を刺激してます。家の場所が解らないので、揺り起こしますが、起きません。このまま寝かせて上げたいけど、ホテルに入る訳には行きません。
やっとの思いで起こして、何とか家までの道順を運転手に伝えてます。結構遠いのか、また眠りに入ってしまいました。
(雅代さん、着きましたよ)
雅代はおぼつかない足で、車を降りますが、手は、マサを掴んだままです。仕方なくマサも降りて、部屋番号を聞き、肩を抱いて、部屋まで連れて行きます。
(雅代さん、鍵は?)
バックを指さすだけです、仕方なくバックから鍵を出して、家に入ります。そのままソファーに寝かせます。
【すいません、ほんまに、こんな所まで。ごめんなさい、水をお願い出来ませんか】
マサは台所に行き、コップに氷と水を入れて、雅代に飲ませます。ゴクゴクと喉を鳴らして、美味しそうに飲んでます。
【あ〜あ、美味しかった、スッキリしたわ。上手く深雪も離せたし】
(エ〜ェッ、雅代さん)
【マサさんと2人きりになりたかったからね】
雅代は、悪びれる様子も無く、舌を出しました。
【どうせマサさん、今日は深雪の家で泊まるつもりだったでしょう】
マサは、すっかり行動がバレていました。
【良いよね、どうせ来る前に抱いて来たんでしょう】
マサは、何も言えません。
【貴方達、下手くそ、バレバレよ、深雪の髪が濡れていたし、石鹸の匂いはプンプンさせてたし】
マサは、完全に白旗状態です。
【それでね、何か癪に触ったから、強引に連れ込んだのよ、あかんかった?】
(私は全然大丈夫と言うより嬉しいですよ、でも深雪さんと雅代さんの間がおかしくなりませんか?)
【それは、貴方が上手く言ってくれれば、済む話よね、見てる訳ではないのだから】
確かにそうですが、この状況は、話が出来過ぎの気がして。
【マサさん、私を抱ける?抱けない?】
瓢箪から駒、棚から大きな牡丹餅が落ちて来ました。
速攻で、深雪に電話を掛けました。
(もしもし、今送って、ホテルに入りました。今日は疲れたから寝ます)
<え〜、そんな、待ってたのに。マサ、雅代の家じゃ無いでしょうね?>
(違うよ、ホテルです。信じて下さいよ)
その時です、雅代がいきなりファスナーを下げ、咥えて来ました。
<仕方が無いから、信じて上げるけど、明日は休みだから、一日中お願いね>
(はい、解りました、頑張らせて頂きます)
電話を切ると、咥えていた雅代が、キスして来ます。少し酒臭い息が、マサの鼻に感じます。
【フフフ、これで良いわね、明日も大変そうね、でも私が今夜は、寝かせて上げへんから】