無謀な決断-9
まさかここ最近2回も意識を失う何て。
気がつくとそこは皮肉にも病院だった、周りにはお爺ちゃんお母さん、風馬君の母親、そして風馬君。
私が目を覚まして一瞬は喜びの表情を浮かべるも、生気を失ったような顔に戻り。
どうやらあの後私は周りの人に助けられたようで。移動手段もそして目的もまるで異なってしまい。
そして私は恐る恐る質問する。
「赤ちゃんは?……。」
「………。」
一同何も口に出さず、代わりに泣きそうな私を母が抱きしめてくれて。
「いいのよ、アンタが無事ならそれで!」
「……。」
本来ならこの場所でこの人たちと歓喜に満ち溢れる筈だった、それなのに雨が降って少しでも良い状態にと急ぎ…、いや違う、全部私のせいだ、病院に着いたからってすぐに出会える訳でもないのに、不注意で近道何かして…。
私は本当に大馬鹿だ!一度目は自分の体を都合のいい様に解釈し倒れて風馬君を傷つけて
二度目はこうして早く会いたいとか下らないせっかちして、おばさんお爺ちゃんお母さん風馬君…そしてこの世に生を受ける筈の子供を。
そう思うと言葉には言い表せないように激しい後悔と悔しさがこみ上げてきて。
「うっ、ひっく…んなさい!、ほんとにっ、私の…ううっ!」
「やめなさい!もう…過ぎた事なんだから…。」
「うっうう……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
静かな病室に響き渡る私の悲痛な泣き声。
「違うよ!僕が、僕が病院まで付き添わなかったから!」
「くっ!こんな事って…。」
「………若葉。」
こうして大人を巻き込んだ騒動は、悲しい幕で下ろされた。