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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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無謀な決断-2

「……う、うーん。」

目が覚めると、そこは見慣れた部屋。

「おっ、目ぇ覚めた?」

そう、巴ちゃんの部屋だ。彼女は割と落ち着いた様子で私に声を掛ける。

「良かった!もうー心配したよー。」
「風馬君…。」

どうやらあの後普通に彼が私を担いで急いで彼女の家に向かったそうだ。

「ったくアンタ少しは落ち着きなさいよー。」
「…でも伊吹さんだって玄関で迎えてくれた時、目を丸くしてたじゃない。」
「一瞬だよ、この子を担いでた時、凄い青ざめてたじゃない。」
「あの店から君の家、割と近かったから良かったけど、あれは軽い地獄でした。」

そうだったのか、私は彼にそんな事を。

「っ!若葉ちゃん、まだ寝てなきゃ。」
「…本当に、御免なさい、私ってば何て馬鹿なの。」

今朝から体の調子が悪いってのに何度も何度も「大丈夫」って自分に言い聞かせこのざま
自分の浅はかな考えで彼にそんな思いをさせて。

感情を爆発させるようにベットから風馬君を強く抱きしめ。

「ううん、僕の方こそ…君が辛そうなの分かってたのに無理させちゃって。」

お互い謝り合い…。

「…でも大事にならなくて良かったわ。」
「うん、……それにしても一体どうしたって言うんだろう、まさか僕らの知らない若葉ちゃんの難病!?まさかね。」

勿論、学校の健康診断でも何処も引っかからなかったし。

「さっき言ってたようにドーナツの食べ過ぎ?」
「ぷっあはははぁ!それで人前で倒れて冷や汗掻いて私の所に来たら良い笑い話よ。」
「…じゃ一体。」

男子の風馬君は全く見当がつかない様子だが私と巴ちゃんは険しい顔でお互いを見つめ。

「ねぇ、小鳥遊君…。」
「何?」
「昨日SEXしたでしょ?」
「っ!!急に何言い出すの?」
「いいから答えて!」

巴ちゃんは相変わらず容赦ないな、彼は口にしてた紅茶に喉を詰まらせ、目を尖らせる巴ちゃんに顔を赤く染め、小声で「しました…」と言い。

「はっ!?聞こえない、もうちょっと大きな声で。」
「やりました…。」
「もっとはっきり!」
「彼女としました…。」
「男ならデカい声で。」
「この前の雨の日、僕の家でエッチしましたぁっ!!」
「おいうっせーよ!静かにしろや!」

扉が乱暴に開けられ、酒瓶片手に顔の赤い巴ちゃんのお姉さんが怒鳴り込んできた。

「すんまへーんお姉ちゃん。」

何を言うでもなく扉を閉め、一言。

「…まぁ、こんな事だろうと思ったさ♪」
「ちょっと!!」

すぐ人の彼氏で遊ぶ…。

「でぇ?それってつまりどういう事?」
「…ふぅ、どうもこうもないよ。」
「え?」
「若葉、妊娠したのよ。」
「っ!」

凍り付く彼。


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