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double-dealer
【学園物 官能小説】

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衝撃の放課後-1

奈緒と野々村が学校にいる確率はほどんど無いに等しい。


夕方になって少し肌寒くなった風を頬に受けながら、友美はそんなことを考えていた。


自転車のハンドルを握る汗ばんだ手も、風に晒されてヒラヒラ揺れるスカートも気にならないほど、友美の頭の中は奈緒と野々村のことばかり。


(奈緒、一体どこにいるの? 何をしているの?)


野々村が学校から帰る所も目撃してるし、奈緒は自分と一緒に帰った。


わずかな手がかりや、普段の奈緒の様子から、必死に答えを導き出そうとする友美。


恥ずかしがり屋の奈緒が、外でデートをすることはまずない。


それに、野々村も付き合ってるとは言え、地味子の奈緒と一緒にいる所を他の人に見られるのはきっと抵抗があるはず。


となると、考えられるのは奈緒か野々村のどちらかの家ということになる。


でも、奈緒が家にいないのはさっきの電話で明らかだ。


じゃあ、野々村の家ということになるが、そうなるとアウトである。


徐々に自転車のスピードが落ちた友美はやがて、ブレーキをキイッとかけてアスファルトにつま先をつけた。


「野々村の家、知らないんだよなあ」


今更ながら、勢いだけで家を飛び出したことに後悔し始める。


さすがに部屋着じゃ外に出られないからと、反射的に着てしまった制服。


あの時は頭に血が上って、何が何でも奈緒から真相を聞き出さないとと意気込んでいた友美だったが、奈緒を探すよりも、後で電話を掛け直して話を聞いた方がよっぽど早いことに気付いたのだ。


案外、友美は一度気になることができたら頭から切り離せなくなる所があった。


今日、ふといやらしいことを考えてしまい、それを頭から切り離せなくなった友美は、女子トイレでオナニーをしてしまった。


学校でしてしまった自慰行為。


すごくハラハラして、終えた時の嫌悪感は半端なかったけど、オナニーの真っ最中はいつもよりも数段興奮をしたことを思い出す。


サドルに圧迫されているヴァギナがジュン、と潤むのがわかった。


(やだ、また……)


こうなると、友美はもうダメなのだ。


一度絶頂に達して、自分の身体を鎮めないとどうにもならないというのは自分が一番よくわかっていた。


どこまで自転車を走らせてきたか。


気づけば見慣れた通学路。学校まではあと少しという所。


してしまうと後悔をするのはわかっているのに、身体が制御不能になる。


もう一度、あのスリルと快感を味わいたい、頭の中はそればかりで。


自転車はUターンをすることなく、夕日に照らされて黄金色に光る校舎を目指して、友美は震える足を踏みしめるように自転車のペダルを漕ぎ始めた。




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