夜這い-6
6.
精液の沁み込んだタオルで鼻を覆った。
たった今、昇が放出したばかりの精液はぷんぷんと匂いを放ち、鼻腔を通って脳に届く。
美佐子は、左手でタオルを鼻に当てながら、右手の指でクリトリスを摘んだ。
拭い残りの愛液で、勃起をしたままのクリトリスが指の間でヌルヌルと滑った。
後少しでイク処だった。嵌まり具合も、肉棒の固さも申し分が無かった。後もう少し射精が待てれば、一緒にイケたのに。童貞の昇には、無理な注文だ。
クリトリスが指の間をクリクリと滑る内に、宙を漂っていた快感が蘇って来た。
「昇さん、もう昇さんて呼んでもいいわよね」
「とても好かったのよ、これからが楽しみだわ」
クリトリスの快感が股間に広がり、臍の下まで上ってきた。
「アア〜もう少し」
激しく動く指の間で、クリトリスが踊る。
クリ・くり・クリ・くり・・・・
「一寸入れてぇ」
中指が、膣口を潜った。
疼きが首筋を通り抜けた。
「いくっ〜昇さん、貴男もイってぇ」
膣口が震えて、中指を締め付けた。
6時半、目覚まし時計が鳴る前に目が覚めた。
(爽やかぁ)
掛け布団を跳ね除け、ベッドを離れる。
腰が軽い。
トイレに駆け込む。
小水が止まると、とろりと粘液が降りてきた。
昨夜の名残りだ。ペーパーに取り、改めて匂いを嗅ぐ。
(よかったぁ)
昨夜の悦びが、改めて股間に蘇る。
7時半、トーストにコーンスープ、ハムエッグにトマトジュース、グリーンサラダの朝食を済ませた夫が出勤した。