投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

夜這い
【熟女/人妻 官能小説】

夜這いの最初へ 夜這い 14 夜這い 16 夜這いの最後へ

夜這い-15

16.
「友香、僕と付き合っていても、僕は離婚をするつもりはないし、このままでは君の将来は無いよ。僕の知り合いに良い青年が居るんだけれど、合って見る気は無いか?」
「お見合いですか?」
「まあ、そうだな、今流行の婚活と思えばいい。気が合えば付き合えばいいし、そうでなければ止めれば良い、何の制約も無い」
 
 ソーシャルワーカーの谷口昇は、美佐子との川越ドライブの後、夫の由紀夫を病院に呼んだ。
 昇は、由紀夫の不能がかなり回復して夫婦生活に支障が無いのではないかと訊ねた。
 由紀夫は「確かにその段階になっているが、今更、妻のベッドを訪ねるのに気後れがして・・・」と言葉を濁した。

 「ぶっちゃけた話、妻が谷口さんのお世話になっているのを知っています。文句を言うわけではなく、事情が事情ですからむしろお礼を言わなくちゃならないと思っています」

 「実は今付き合っている女性が居るので、この際清算をしたい」ついては谷口に協力をお願いできないかと言う。

 「バツイチですが器量は十人並み以上、気立てもよく仕事もよくできます。婚活ということで会っていただいて、後はお二人次第ということで、如何でしょうか?」


 池袋東口、サンシャイン・シティのレストランで、谷口は千春に紹介された。

 千春は、由紀夫に別れ話を仄めかされて、それでなくても婚活を始めようと考えていた矢先だった。
(仕事は安定しているし、見た目も悪くない、由紀夫の紹介ならば、何かあっても由紀夫にクレームが付けられる)

 昇も、美佐子に別れを告げて心空しく思っていたところなので、千春に心が動いた。

 三度目のデートで、昇は千春をホテルに誘った。千春は、素直に昇の誘いに応じた。

 三ヶ月が経った。
 由紀夫は、千春から谷口と婚約をしたと報告された。
 ボランタリーの夫代理を続けるつもりで居た昇は、夫婦共稼ぎならば人並みの生活が出来ると心を決めた。
 バツイチといっても千春には生活臭が無く、話し相手としても楽しい。子供や先夫とのしがらみも無い。

 
 あっちもこっちも無事に収まって、美佐子のベッドはまた由紀夫の部屋に戻った。
 由紀夫は盗聴器のことは妻には伏せることにした。聴かれて嬉しいことではない。

 仕事に余裕の出来た由紀夫は、妻との営みに精力を尽くした。
 美佐子は、以前にも増した夫の積極な愛撫に、喜んだ。夫の行為が、昇のそれに似ているのを不思議に思いながらも、身も心も蕩かして絶頂するのだった。


 千春と昇の婚約から3ヶ月が経った。

 由紀夫が帰り支度をしていると、千春が席に近づいてきた。
「あのう、昇さんと相談したんですが、課長さんに仲人をお願いしたいんですけれど」
「それはおめでとう、いよいよかあ、いいよ」

「出来たら早めにお式を挙げたいんですが、ご都合は如何でしょうか」
「あ、そう、何か都合でもあるの?」
「ええ、赤ちゃんが出来ました」

(ごきげんよう)


夜這いの最初へ 夜這い 14 夜這い 16 夜這いの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前