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あかりの進む道
【同性愛♀ 官能小説】

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性交前 後編-3


学校帰りに電車に乗って、待ち合わせ場所に行く。
待ち合わせの喫茶店はすぐに分かった。
奥のテーブル席で手を挙げる真琴さんの、向かいに座る。
軽いお化粧をした真琴さんは、やっぱりきれいでいい匂いがした。

真琴さんの顔を見ると、私は動悸が治まらない。
まともに視線を合わせられない。
うつむく私に代わって、真琴さんがジュースを頼んでくれた。

「昨日はびっくりしたでしょ?」
「…はい」
「ごめんね、あんなことになって」
「いえ、やっぱりいきなり行ったのが良くなかったんです」

真琴さんは回りに人が居ないのを確認して、小声で話す。

「あかりちゃんは、セックスを見たのは初めてだよね?」
「…はい」
「ビデオも無い?」
「ありません」
「私は汚い?」

私は頭を強く横に振る。

「真琴さんはきれいな人です。優しいし、いい匂いだし」
「良かった。嫌われてたらどうしようかと思ってた」

真琴さんは、ホッとした顔をする。

「あの…。いつも、お姉ちゃんと、ああいった事をするんですか?」
「もっと激しく求められる時もあるのよ」

ガタッ!

私は強いショックを受ける。
あれっ、あれ以上って、一体どんなことがあるんだ?

真琴さんの優しい形の唇を見て、
昨日のお姉ちゃんとの激しいウンチキスシーンと、私とした柔らかいキスを思い出す。
真琴さんの目を見て、胸が苦しくなる。
テーブルに視線を落とす。

「大丈夫?」
「お姉ちゃんはひどいんです。真琴さんにあんな事させるなんて」
「ううん、そんなことは無いの」
「お姉ちゃんはいつも自分勝手なんです。
あんな…、自分のウンチを舐めさせるなんて…」

真琴さんは困ったように頭を横に振る。

「ううん、それは誤解よ。言い方が良くなかったね」

はぁ???
私は一層混乱してくる。
えっ?誤解???どの辺が誤解なの?
不安に呼吸が速くなる。
私が昨日見たのは本当にあったことなの?

「だってお姉ちゃん、自分だけ気持ち良くなって、きれいな真琴さんにあんな汚いことさせて…」

真琴さんは、私を落ち着かせようと手を取る。

「お互いに合意があれば、どんなセックスをしてもいいの。
それが大人の世界なの。
ああいう事は、お互いが深く信頼し合っているから出来る事なの」

混乱が極まって、何がなんだか分からない。
真剣な面持ちの真琴さんの目を見る。
世界が揺れる。

「だって、合意って…?どんなでも、って…?」
「私、ハルちゃんが愛おしい。何でもしてあげたいの」

私は、難しい姉を愛おしいと言う人を見る。
真琴さんは、
お姉ちゃんが可愛くて仕方がないとでも言うように、目を細めます。

向かいに座っている真琴さんはとても魅力的で、お姉ちゃんを愛してくれて、
でもあんな、動物だってしないような不衛生な事をして…。
いくらなんでも…。

私には理解しきれない。

カラン

氷が溶けてグラスが音を立てる。

「まだちょっと難しいね」
「…お父さんとお母さんに、何て言えばいいのか分かりません」
「普通に、女友達とルームシェアしてた、って言えばいいんじゃないかな?」
「そっ、そうですね」

一つ問題が解決する。

「…でも私、分からないです。お姉ちゃんも、真琴さんも」
「そうだね。まだ中学生だもんね」

向かいの席の真琴さんが、手を伸ばして私の頬に優しく触れる。
あっ…。
ああ…。
真琴さんに触ってもらうの、気持ちいい…。
真琴さんは、そのまま指先を下ろして、首筋から鎖骨を撫でる。

「ウワッ」

電流が流れたみたいに身体が反応する。
初めて他の人にそんな風に触れられて、思わず声が出る。
アソコがギュッとなって、腰が震える。

「ハルちゃんとおんなじだ」

私は呆然として、ツバを飲み込む。
私とお姉ちゃんがおんなじ…?同じ?同じ?
言葉がグルグル回る。
真琴さんは優しい目を細める。

「あかりちゃんも愛おしい」

何か…。
今まで私が考えたこともなかった世界がある。
学校に行ったり、ご飯を食べたりする、
そんな、当たり前の世界をピラッてめくると、実は全然違う世界がある。
お姉ちゃんと真琴さんは、そこを行ったり来たりしている。
直ぐそこに、私が知らない世界が広がっている。


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