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『壊れる』のその後
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『壊れる』のその後〜ココロ〜-1

僕たちは見えない何かを
二人で探していたんだ。
探しているいちに疲れてしまって
その何かがわからないまま、僕たちは途切れてしまった。

今日待ち合わせのメールが着た時、
嫌な予感がしていた。
胸がギシギシ音を立てて不安をあおる。

待ち合わせの場所の彼女は僕の目を見ないようにしてギコチなく
「サヨナラ」

前触れもなく、途切れてしまった。
崩れる。
音も実感もなく……
苦痛そうな彼女の表情をみて、
これ以上この場に留まれなかった。
あの時、別れたくないって泣き叫んで引き止めていたらどうなったろう……

景色が壊れる。
色彩を感じられない。
音がくすむ。
悔恨と未練だけが、脱け殻の僕につきまとって離れない。
ずっとずっと一緒だと思っていたのに。
当たり前にあった景色がある朝消えてしまったような違和感と痛みが涙を誘う。
車の中で我慢できなくなった嗚咽が流れ落ち、
さっきまで聞いていた
彼女の好きだったCDが思い出を呼び覚ます。

思い出が更に自分を惨めにして、ズタズタに引き裂きすべて失ったことを再認識させた。
どうすればよかった?
なにがいけなかった?
後悔。
後悔。
後悔。
………
家に帰る。
一人の家に。
誰もいない家がまるで、他人の家かのようによそよそしくて嫌だった。
布団をかぶり、目を閉じる。
脳裏を過るのは彼女のやさしい笑顔だけ……

それから、3日が立った。連絡なんか来るはずないと思ってた。
でも、どこかで
そうココロのどこかで
「やり直したい」
のことばを待っていた。
待つことの辛さと甘い期待と現実の流れとが交錯する。
孤独。
ココロの半分は持ってかれてしまったようだ。
恋って互いのココロを共有することだって気付いた。
会いたい。
顔が見たい。
触れたい。

そんな時、
ブルブルと携帯が振動して
メールが
届いた。


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