で-3
「あの時、桃花に本気で手を出すつもりはなくて
桃花が処女だから、からかって怖がらせて
こんな関係はやめると言い出させようと思ってた」
え?そうなんですか?
「だって主従関係なんて付き合い方は可笑しいだろう?
それなのに、そんな関係でも良いと言う。
だったら、家に連れて行って、男ってものを怖がらせようと思ったんだ。
なのにろうそくで大笑いして。
桃花のバージンギャグが可愛くて。
我慢できなくて、ちょっと手を出した。ごめん」
今日の先輩は、謝ってばかりだ。
「サークルのみんなにもキスマークが見つかったのに便乗するように
俺のものだってわざとらしく主張して
成田先輩の話にまたやきもちを妬いて。
コスプレまでさせて、どこまで俺の言うことを聞くか試した」
そう・・・なの?
「子供なのは桃花のほうじゃない。俺だよ」
「で、電話番号は?なんで教えてくれなかったんですか?」
「この付き合いがずっと続くとは思えなかったからな」
「・・・・」
「好きな相手の電話番号を携帯から削除するのって・・・
すげぇ悲しいことだよ。
ずっと消せない番号がアドレスにあるのも辛い。
もし短い付き合いで終わるなら、桃花にそれをさせたら可哀そうだと思った」
先輩・・・