オフィスの豚-1
オフィスの豚
社員はオフィスの部屋をノックした。
「はい。」奥から女性の返事があった。
「部長、河野です。ただいま戻りました。」
「河野?知らないわ。そんな社員。」
社員は唾を飲み、ドア越しに返事をした。
「失礼しました!私は、オフィスの豚です!」
「入れ。」
ドアを開けると、即座に強烈なボディーブローを食らった。
倒れ悶絶する男性社員をまたぎ、ドアのカギをしっかりと閉める女性社員。
「豚の帰りを待っていてやったのよ感謝しなさい。」
「はあはあ、ありがとうございます・・・あああの、これ、T通さんからの注文書類です。」
大事に背中で守った封筒を渡すと、男性社員はヨロヨロと膝を立て、、
オフィスに自分と部長二人だけなことを確認した。
「うん、確かに。豚にしてはよく注文を取ったわね。よろしい。」
「ありがとうございます!・・・あああ痛い!」
喜びもつかの間、耳を引っ張られ怯える男性社員。
「でもウチの社員ならあと2時間は短縮できるはずよ。やっぱりアナタは豚ね。」
「す、すいません部長。お許し下さい・・・」
「何を?」「哀れな豚をお許し下さい。部長様・・・」
男性社員は、明らかにこの仕打ちをプレイとして楽しんでいる。女性社員はそれを知っていた。
「豚、なに笑ってるの。」
「笑ってません。痛くて苦しいんです。」
「私に今夜こうされるの、期待してたんじゃないでしょうね。」
「そんなことは、ないです。」
「嘘をつく豚は嫌いよ」
「すいません、豚は嘘を言いました。
帰りの車の中で、部長のお仕置きを想像しました!」
女性社員は豚を見下し、吐き捨てた。
「なんて汚い豚なのかしら。」
男性社員は涙目で顔を赤らめ、そっと両手を股間に当てる。
「いつまで座ってんのよ豚。」
「あの、すこし待って下さい。」
「まさか勃起したの?信じられないわね。この変態。」
「はい、私は変態です。変態なオフィスの豚です。」
「明日からアンタのネームプレート”豚”に変えるわよ。」
「ハアハア・・・」
「股いじってんじゃないわよ!」
叱責、そして股に食い込む上司の足が、男性社員をさらに哀れな豚に変える。
「あああ!痛い!あああ部長!お許しを」
男性社員は脚を開き、涙目で許しを請いながら悶絶する。
「ここに怪しい豚肉があるわ、私に見せて頂戴。」
「ここでですか・・・それは・・・」
「アンタはどこの豚?」
「オフィスの豚です・・・」
「だったら他にどこで豚肉さらすのっていうの。はやくお出し!」
男性社員は横を向き、息を荒げながらベルトを緩め、スラックスとパンツを下にずり下げた。
赤黒い棒状の豚肉が立ち上がった。
女性社員は唾を飲んだ。実は今夜が見るのは初めてだった。
彼のものは想像より大きかった。
デスクチェアーを転がせ男性社員の側に座る。
右足のヒールを脱ぎ、ストッキングの足先でそれを撫でる。
「はあ、はああああ気持ちい・・・」
男性社員は腰を浮かせ、ストッキングの感触を喜んだ。
「こんなに熱くして・・・もっと強く踏んで欲しい?」
「・・・はい。」
「お願いしなさい。」
「お願いします。強く踏んで下さい。」
豚の悲鳴がオフィスに響いた。
「嬉しいの?こんな事されて。」
「はい!部長!やばいです・・・」
「私は貴方のなーに?」
「はあはあ・・・女王様です。」
ストッキングごしに感じる熱さとぬめりは、一層プレイを盛り上げた。
「お前の汚い豚汁でストッキングが汚れたわ。舐めてきれいにしなさい。」
「はい、申し訳ございません。女王様、お舐めします。」
オフィスの豚が両手で女王様の足を持ったとき、女王様の携帯が鳴った。
「はい、もしもし。はい、今から駅前で?はい、十分ほどいただければ・・・」
女性社員は電話を切ると、立ち上がりデスクへ歩き出した。
男性社員は仰向けのまま、呆然としていた。
「女王様、今日はもう、終わりですか?」
「そうよ。支店長さんとお食事のお約束をしていたの。電気消しといてね。豚。」
バッグを肩にかけると、颯爽とオフィスを去っていった。
残された豚は、明るいオフィスで一人、恥ずかしい豚肉をこすることしかできなかった。