あ-5
痙攣が来た後は、私を抱きしめてそれが治まるのを待ってくれた。
「桃花。次はご主人生のこれ―――しゃぶって」
さっきより息を荒くした先輩がズボンのチャックを静かに下ろす。
「え・・無理です!!」
妖しかった空気が一瞬にして消え去った。
「え?この雰囲気で無理とか言う?」
それでも手を止めない先輩は、笑いながら私を床に下ろす。
「えー。それは無理です!」
「今の流れだったら、そのまま行くだろ?」
「行きませんよ!そんなのやったことないんですから!」
「だから、今から初体験すればいいじゃん?」
「イヤです!」
「強情なやつ・・・」
先輩はそんな私に全然イヤな感じじゃなくて。
出来ないって言っても、イヤな雰囲気にならずに笑いながら服を脱ぐ。
「ご主人様の命令でも?」
「無理です!」
そのやり取りが楽しいのか
気を悪くした風もなく、ニヤニヤしながら頬杖をついて
気長に説得する。
「めっちゃ気持ちいいんだけど」
「えー。やだ」
「彼氏の舐めたくない?」
「・・・・・舐めたくない」
はっきりと言うと、大声で笑い出した。