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キスの後で…
【女性向け 官能小説】

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-3


「あぁ」
納得したように笑うと、まっすぐと私の前まで歩いてきて

「絆創膏あるか?」
と手を出すので、命令?と私はキスマークを隠していたのも忘れて
ポーチから取り出した。

それを鼻歌を歌いながら綺麗に剥いて
私の首筋にぺたっと貼った。

「桃花悪い。昨日付けちゃった」

皆がシンと見守る中、そう言った後に絆創膏の上からチュッとする。

ヒィィ!

これって何の儀式!

みんなのゴクリと飲み込むつばの音が聞こえたような気がした。
その後、女の子の先輩たちの悲鳴と
男子の先輩たちの出した声で
私はビックリして、真っ赤になる。

私のその顔を一瞬満足そうに眺めて
隠すように斎藤先輩は自分の胸に引き寄せた。

「桃花のこと泣かすなよ」
少し困ったような声色で皆に言う。

「斎藤君ってばダイブツちゃんの事『桃花』って呼んでる!」
「なに?なんなの?付き合ってんの?」

そんな質問に
「昨日から」
なんて涼しそうに答えながら私をギュッと抱きしめる。
「昨日からぁ?それでもうキスマークかよ」

「俺が我慢できなくて。無理させた」

斎藤先輩、嬉しそうに笑ってたよ。

後で、絵里にそう聞いた。

意地悪そうに、じゃなくて?
不思議に思ってそう聞き返すと、絵里は
「ううん。嬉しそうだった」
そう答えたけど。

斎藤先輩の事だ。
きっと皆をだます演技なんて朝飯前だ。



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