第三章 制裁されたハーフモデル-24
「うあぁっ……、や、やあっ! い、いまっ、だめだって! ……さ、触んなっ、触んないでっ! し、死ぬっ……、死んじゃうっ!」
敏感な体を弄ばれても、拘束されていてはのたうち回ることすらできない。本人が制御できない悪魔的な誘惑に抗えず、密壺がすぐさま次の到達を乞い願う動きを始めた。
「汐里、涼子、……真璃沙ちゃんが『イカせて』っていうまでイカせるな。寸止めしろ。……お前らはオナって好きなだけイッていい」
涼子のバッグから取り出したローターを二人に手渡した。
「ああ……」
どちらも甘く嘆息し、早速股を開いて下着の中へローターを埋めた。
そして真璃沙を両側から挟み、ローターによる刺激によって更に淫奔になった手遣い、舌遣いでバストとクリトリスを攻め始める。
真璃沙の気は忽ちのうちに高められていったが、女たちは要領を心得ていた。際々まで昂らせた上で二人同時に攻撃をやめ、不意に見放された肢体が虚しい空絶頂に苛んだことを確認すると、引き波が去らないうちに同時に再開させた。
「……ほーら、真璃沙ちゃん。俺の奴隷モデルになってくれたらイカせてあげるよ?」
二人の動きを見ていれば、いつまで腰を振り、いつピタリと止めなければならないかよく分かって便利だった。誘惑の囁きを打ち払うように首を振る真璃沙だったが、再開から寸止めまでの時間はどんどんと短くなっていった。もはや強姦者への痛罵を漏らすこともできず、イキたくて仕方がないのは明らかだった。
「奴隷になっちゃえば、思いっきり気持ちよくなれるのに……。ほら、イキたいだろ? 真璃沙っ」
保彦が呼び捨てにし始めると、汐里が璃沙の頬に固まっていた精液をベロリと舐めて、
「いいじゃん、奴隷になって気持ちよくなろうよぉ? バカモデルなんだから、こんな気持ちいいエッチでイキまくればいいじゃん。濃いぃザーメンいっぱいかけてもらったら……、お肌キレイになるよぉ? あはっ」
耳元で懐柔しつつ、絶妙な圧の爪先で乳首をイジる。
そして汐里は近くに落ちていた真璃沙のバッグを勝手に探り、彼女のスマホを取り出した。手首を縛られている指で易々と指紋認証を解除すると、呟きアプリのプロフィール画面を表示して、捲れ上ったチューブトップに挟んだ。
汐里や涼子にしたように、名札代わりにするらしい。汐里はこの凌辱の意味をよく理解していた。
「うう、イヤ……」
真璃沙が逆に顔を背けると、そちらでは涼子が待ち構えていた。
キャッチするや、女同士とは思えない濃厚なキスを交わす。
「ンンッ……」
「あむっ……、あ、あなたのお父さんて」
唇貪りつつ、涼子は一人の西洋名を口にした。
真璃沙が、驚嘆して目を見開く。
保彦が計画を口にすると、二人ともが一番に気づいた。こんな苗字そうそうあるものではない。二人のライン上のトップ、特に涼子にとっては日頃から敵対している直上の上司の姓と同じ。
真璃沙はその娘に間違いなかった。
「……モデルになるの、お父さん、賛成してないでしょ? 分かるわぁ、あなたのお父さんなら。でもあの人、娘がこんな淫乱だって知ったらどう思うかしらね」
「んっ」
「……やっぱりお父さんとうまくいってないのね」
聡明な涼子は、顔に浴びた鼻息と唇の震えだけで真璃沙の父に対する思いを見抜くと、「あんなお父さんの思い通りになりたくないでしょ? あなたの人生は、あなたのもの。ね? お父さんに仕返ししてやりましょうよ。……娘が奴隷になったらお父さん、きっと苦しむわよぉ? なのにあなたは……、とても気持よくなれるわ」
涼子が催眠をかけるように唆かす。
こんなにも体は絶頂を求めているのに、いったい何のために貞操を守っているのか――
真璃沙の頬の朱が堕落の色に染まりかけた時、
「んあっ……! 悪いけど、私は、も、もうイクね。あひぃっ……オマンコ気持ちいいっ」
汐里が性楽の悦びを見せつけ、ローターの入った下肢を真璃沙の片脚へ擦り付けた。
「私もイクわ、す、素直になったら、こ、こうして……イッ、イケるのよっ」
涼子もそう言って、中まで突っ込んだローターを最も性楽が敏しい場所へ押し当てた。
「イ、イクっ……んあっ、オ、オシッコ出ちゃうっ」
「あ、ふっ! わ、私も……。イヤラしいお潮がいっぱいっ出そう!」
汐里と涼子は申し合わせていたかように同時に絶頂に達した。
汐里は押し付けたままの下肢から黄金水を、涼子はローターの丸みでポイントを押し上げた潮しぶきを、真璃沙へ浴びせかけていく。
「うあっ……いやっ!!」
生温かい液汁を浴びた瞬間、真璃沙が叫んだ。「……も、もうやだっ! もうやだっ!! ガ、ガマンできないっ!!」
ひたすら性楽を嘆願する悲痛な叫びだった。
「イキたい?」
保彦は投げ出されて撮影が中断されていたスマホを構え、「ほら、こっち向いて。イカせてもらうにはどうしたらいいんだっけ? 憶えてるかなぁ、頭の足らない真璃沙でも」