第二章 報復されたシングルマザー-19
(いやっ……)
恐ろしいほど汐里の舌は巧緻だった。涼子の反応を見た土橋も感心したように、
「汐里、お前レズったことあるのか?」
戯弄に苛む涼子の美貌を見下ろしつつ、ピストンを再開させてくる。バストが動くことで、汐里の舌が触れてくるタイミングが予測不能となり、涼子は不意に乳首を弾かれると、鼻にかかった吐息混じりの声を漏らして蜜の迸発を少しでも押しとどめようと耐えなければならなかった。
「ううん、ない。……けど、わかる。マネージャーが気持ちいいの。……マネージャー、乳首ヤバいみたい。こんなバカみたいにおっきいオッパイしてるくせに」
「そうか、じゃぁ……」
土橋が腰を上げると、ニュブリと男茎が間から出て行った。
「くうぅ……!」
敏感になった乳首に指とも舌とも違う感触があって、驚いて自分の胸元を見やった。身体を傾けた土橋の巨きな亀頭が乳頭を凹ませるほどに押し当てられていた。
「し、汐里」
切羽詰まった声をあげた土橋を察した汐里は、スマホを受け取ると「いいよ」と合図を送った。
「おおっ、……うおおっ! 出るうっ!」
「いやぁっ!!」
野太い声が聞こえたかと思うと、乳首に密着したまま熱湯が溢れ出してきた。
「あん、すごいっ……、いっぱい……、まだ出てくるぅ」
汐里の驚嘆の声が聞こえる。容赦なく放出されていく白濁は、凹みから飛び散って、反対側の山稜の頂点まで到達していた。
(う、うそ……、な、なんで……)
二度目のはずだ。だが自分のバストの上で噴火のように体液が飛び散り、滑らかな山肌を何条にも分かたれて流れ落ちていく溶岩流は、ブラウスの中でまざまざと知らされた一度目と全く遜色のない量だった。
「ふうっ……、ほら、汐里。新しい餌だ」
息を乱した土橋が男茎を離すと、あらわになったバストの肌の上には夥しい精液が飛び散り、流れ落ち、そして溜まっていた。
「ああ……」
ウットリと身を寄せてきた汐里が、鎖骨にまで流れ込んだ白濁した泉を啜り始めた。
さっきあれだけ長く汐里の繊細な舌に苛まれ続けたのに、新たにぶちまけられた大量の粘液を綺麗に舐めとるまで、再度攻められ続けるのかと思うと、涼子は気が遠くなった。
しかし……、朦朧となりつつある涼子の睫毛に暈けた視界で、汐里の上躯に覆われたその隙間から、土橋がまた足元の方へ向かっていくのが見えた。
「……! ちょ、やっ……!」
またショーツをしゃぶり回そうとしている。そう察知した涼子は必死に身を捩った。
もう違う。汐里の舌と土橋の射精による乳首攻めによって媚肉が解れ、蜜が秘門まで溢れてきている。唇を押し当てられたらショーツの薄布では中の様子を容易く見破られてしまうだろう。
脚を閉じようとしても、やはり鎖に張られて閉じ合わせることができなかった。むしろジャラジャラと鎖が鳴り、脚を閉じなければならない事情があるのを知らせたようなものだった。
「う、うわっ……!」
だが涼子が恐れをなしたよりも、土橋が取った行動はずっと深刻だった。
脚へ回った土橋は、顔を太ももの間に突っ込んではこなかった。代わりにショーツの両側に指をかけてくる。
「うっ!」
膝を交互に揺すっても無駄だった。下腹の締め付けが緩み、スルリとショーツが涼子から剥がされていく。
「見えてきましたよぉ……? あれれ、結構ボーボーにしてるんですね、宮本マネージャーって」
土橋が柔丘に繁るヘアを指摘してきた。
怠っていたのではない。誰に見せるわけではないから、整える必要がないのだ。ショーツが脚の付け根まで捩れて引き降ろされていくと、
「ほんとだぁ。マネージャーが生やしっぱなしって……。仕事のしすぎで、だらしなくなってるんですね」
汐里がバストの精液を舐めながら、涼子の色濃く生いるヘアへ目線だけを向けて言った。伏せて涼子の体越しに見ている汐里からは、土手高の丘の上にそよいでいるのがよく見えているだろう。
汐里は振り返ると、私は常に手入れを心がけているけどね、そんな勝ち誇った侮蔑の笑みを涼子に向けてきた。職場では全く見たことがない、敵愾心に満ちた若手女子社員に嘲られて、涼子はエグゼクティブマネージャーとしての威厳を崩して目を逸らさずにはいられなかった。
更に土橋がショーツを引き下ろしてくる。長時間舌で抉られたために秘割に食い込んでいたクロッチが媚陵から剥がされていく。
(見ないでっ……!)
無駄だということは分かっていても願わずにはいられなかった。
「んー? なんです? これ」
薄布が秘丘の下端から離れたところで手が止められると、恐れていたとおりに土橋が顔を覗き込んできた。ショーツが取り払われた涼子の媚門は、花唇をネットリと濡らして、花弁の片側からはクロッチに向かって光る糸を伸ばしていた。
「濡らしてるんですね。宮本マネージャー?」
「うっ……、ち、ちがうっ……!」