わたし、女やったんや……-1
わたしは、うえき な津り、中学二年生。
言い訳はせえへん。わたし、ブスムスメや。
せやからわたし、小さいころから「実力派」を目指すしかなかった。
いっぱい勉強して「才色兼備」の「才」だけでも充実した女の子になれよ、って事を、親や親類たちから応援された。
なんとかみんなから「実力派」として認められるとこまで来た。
そやけど、女の教師からも、
「うえきサンはすごい! やっぱり『天は二物を与えず』やね。」
なんて言われ方でほめられる始末。
それを笑ってやり過ごす神経が鍛えられたわたし。
男子たちはわたしに近寄らず、女子たちはわたしを引き立て役にする。そんな立場でわたしは学校生活を送っとった。
□
そんなわたしが、強姦された。
放課後、図書係の仕事が終わって だあれもおらへん学校の中を歩いとったわたしを、いきなりだれかが抱えあげて 全速力でどっかへ走り出した。
いきなりやし、その人の腕が顔に押しつけられとるから、なんも見えへんし声も出されへん。
どっかの部屋に入って 机の上に寝かされたとき、わたしは相手の姿を見た。
(あれ、か津やくん……?)
小学一年のときから たびたび同級生にもなった、おきせ か津やがわたしの上に乗っかっとった。
か津やは、「派」で言うたら「武闘派」や。身体がメチャごつうて、柔道部に入っとる。
か津やは なんも言わんと、素早くわたしの制服を剥ぎとって、スポーツブラの下から乳を引きだして揉みはじめた。
(え、こいつ何をしよんのん?)
そう思っとると、か津やは もう片手でわたしのスカートの奥からパンティーをずらしはじめた。
もう完全に、か津やはわたしにエッチな事を求めとる。
そやのに何やろ、こんな状態やのに か津やに怖いものを感じひんのや。か津やがわたしを見る視線に刺々しいものがないんや。
わたしは か津やに言うた。