第19章 ロバとの交わり-2
第19章 ロバとの交わり(2)
年季の入った三十過ぎの茶褐色に照り輝く崩れかけた土手が、目一杯膨らんでペニスを受け入れている。その結合部分が嫌でも皆の目に晒される。そしてロバのペニスを愛おしむように黒紫色の小陰唇の縁取りがまとわりついていた。
ロバのぺニスの膨らみで秘裂は大きく膨らんで、まさに頬張っている感じだった。ロバが前進するとペニスによって百合絵の身体が前に折りたたまれ、ロバがペニスを引くと、百合絵の身体も後ろに引っ張られて尻を突き出す。
それでも百合絵がそれほどの苦痛を感じないで済むのは、膣の拡張訓練の賜物だった。
「ひぃっ。……痛い、痛い」
百合絵が叫びつづけた。めりめりと音が聞こえてきそうだった。
周囲の興奮に関係なく、射精するだけのためにロバは単調に腰を振っている。しかし百合絵にはその単調さがしだいに快感になっていった。
ロバが突くと子宮が押し上げられる。退くとワンテンポ遅れてロバの重たい袋が勃起したクリトリスを包皮の上からパシッと叩く。
百合絵の身体に細かい痙攣が走った。腹部が小刻みに規則的に波打ち始めた。あっという間に絶頂に達してしまった。
キュッと収縮した膣に包まれたペニスはその直後に射精を始めた。
ロバの足音がピタッと止まり、静かな部屋にジョーッ、ジョーというくぐもった射精音が百合絵の体内から響いてきた。長い時間をかけた射精だった。
「いやぁっ」
我に戻った百合絵が泣いていた。大量の精液が送り込まれていることが、観客の全てに理解できた。百合絵の子宮も、そのいくらかを吸い込み始めていることだろう。
シャッター音がまだ続いていた。
「あっ、あっ。……あっ、あっ……」
ロバが後足で激しく前後している。
女の溝からピチッ、ピチャッという射精された精液とペニスの摩擦音が聞こえる。
突然ロバが腰を引いた。ジョジョッと音を立てて射精中の長いペニスが抜け落ちる。一度抜けたペニスは勢いで再び百合絵の秘裂を狙って振り上がった。精液が百合絵の太腿から下腹部の漆黒の茂みに振りかかる。
気がつくとだれもシャッターを押すものがいなくなっていた。誰もが口をつぐんで、声もなく見いっていた。
再び百合絵の肉壺を占領したロバの床を前後する足音と百合絵の発する悩ましい声だけが響いていた。
二回目のロバの突入にともない、 ロバの激しい息づかいと百合絵の低いうめき声が続いた。
「ううっ……ううん。苦しい」
百合絵のほどよく膨らんだ乳房の先端にある褐色の乳首が大きく勃起していた。それが前後に激しく、規則的に振れているのが淫靡な感じだった。
「どう、なかなか良いでしょう。男とはまた違った責め方で、病みつきになる女もいるみたいよ」
サキが百合絵に話しかける。
「ううぅぅ……」
百合絵は何が起こっているのかもよくわからない。開いた口から涎が床に糸を引いて垂れている。
「ほら、遠慮なく声を出して良いのよ。みんなもそれを期待しているんだから。さあ、さあ」
ロバの突き上げに合わせてレミが百合絵の腹の方から手を伸ばしてクリトリスを擦っている。
「あふぅん……ああん。あぅあぅ……」
やがて百合絵の声が強制されたあえぎ声に変わっていった。
「はうぅ。……ああっ」
リズミカルな、まさに動物的な交尾が続いている。
しだいに室内に熟した女の匂いが立ちこめてきた。
「おい。女が感じ始めているぞ」
「素晴らしいショーだ」
「もっと、突っつけ!……そこだ」
バイヤー夫婦も満足な叫び声を上げている。
二度目の交尾を見ているご夫婦の下腹部が燃えているのだろう。見ると、場をわきまえずに、ご主人の股間が大きく盛り上がっている。たぶん奥さんのほうも、しとどに濡れているのだろう。
強引にサキがロバを離した。ヌゲッという音がして、ゆっくりと抜けた。
ロバは鼻息も荒く、部屋の片隅に追いやられ繋がれた。
時間にすれば、ほんの五分間前後の交わりだったのかもしれない。しかし見ている人や百合絵にとっては何時間にも感じられただろう。
ロバが離れた後の百合絵の女の溝に、全員の興味の目が注がれている。
「ああん。……ああっ。……ああぅぅ」
ロバがいなくなったあとも、百合絵は全身が快感の余韻でくねっていた。
百合絵の側にレミが近づいていった。
杭に括られて自由が利かない身体をレミが熱い蒸しタオルで拭いている。
大きく脚を開き、尻をじゅうぶん突き出して、ちょっと触ったくらいでは百合絵は動かなかった。
百合絵を取り囲むようにみんなが静かに近づいてきた。女の溝は花弁が大きく外側にめくれ返って開らいていた。恐るべき大きさの膣口がぽっかりと開いていた。肉壺の内側の肉は充血して赤くなっていた。
気がついたように、またシャッターを押すものが出てきた。女の溝からは、ロバの精液が糸を引いて太股を伝って垂れていた。
「いやはや、なんともすごいもんだ」
ようやく所長がつぶやいた。しかし誰しもその言葉に続く言葉が無かった。ただ静かに頷いていた。
「ああっ、いやっ……ああん。ねえぇ……ああっ、さわらないでぇ……」
百合絵の感じだした声がきっかけとなり、取り囲んだバイヤーたちは無遠慮に百合絵の身体に手を伸ばして、乳首を揉んだり、秘裂に指を入れたり、クリトリスをつまんだり擦ったりしていた。
「ああん。ねえ……やめて」
室内には依然として、百合絵のあえぎ声だけが響きわたった。
「あああっ……い、逝くうぅぅ……」
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