第18章 電気責め-4
第18章 電気責め(4)
とうとうクリトリスの先端に冷たい針先が触れるのを感じた。
「ぎゃっ。……い、痛っ……」
次の瞬間、ものすごい激痛が走った。針がささったのだ。クリトリスを縦に縫うようにググッ、ググッと静かに針が沈んでいった。
「うううッ」
ズズズッと神経が割り裂かれていくようだった。頭の中に火花が散った。
下唇を噛んだ。おしっこがチョロッ、チョロッと滲み出ている。肛門の下には茶褐色のポチッとした塊が落ちていた。痛みで肛門が弛緩して我慢できなくなったのだ。
「ううん。ああっ」
針が細いため、中の液体が高圧で侵入してきた。
「ううっ、うっ、うううぅぅぅ」
痛いのだとおう。激しく頭を左右に振っている。液を注入しながら、ゆっくり針が後退した。
最後はクリトリスの中心部で痛みを感じた。クリトリスの真ん中に多量の生理食塩水が入っていった。クリトリスがプックリと大きく膨らみ、まるで真っ赤なサクランボのようになっていた。
「前戯はここまでよ。さあこれからが本番で楽しいんだから。この責めには自信があるんだからね」
マヤがふとバイヤーの方を見た。暗くてよくわからないが、夫婦の間で、互いに手が交差して蠢いているのがみえる。
たぶん、夫人はご主人のたくましくなった屹立を握りしめ、旦那は奥さんの股間に手を入れているのだろう。
「ひいっ。……何するの。ああっ、……止めて」
必要以上に剥き出され大きく膨らんだクリトリスの胴体の回りに、今度は細いニクロム線をギチギチと巻き付けていった。
「ぎぇっ」
その上に細いピアノ線できっちりとクリトリスの根元を括ってニクロム線が抜け落ちないように絞っていった。
たちまち硬いサクランボが紫色になっていった。そして引っ張っても抜け落ちないことを確認してそのニクロム線を上へ引っ張った。
「痛い……いたたっ」
クリトリスがニクロム線で吊り上げられた。引き伸ばされて無惨な形になっていた。しかし注射の効果もあってしだいに下腹部全体がジンジンしてきた。
ニクロム線の先は、天井のコンセントにつないであった。
マヤは両手に白いクリームをつけてきた。女の溝を包み込むようにぴったりと手を当てた。そして密着したまま、ゆっくり女の溝全体を緩やかに慈しむようになで回した。
「ああん」
美弥の口から声が漏れた。どっぷりと蜜液が花弁にまとわりついている。
「薬がもう効いてきたのかしら。ベトベトよ。気をやりたくなったら何時でもやってもいいわよ。でも仰け反ってはだめよ。頭の後ろには電気のスイッチがあって、そこを押すとクリトリスに電気が流れるようになっているわ。流れたら、もうそれで最後よ。たちまちクリトリスが焼けこげてしまうからね。逝ってもいいけれど、絶対に逝く時は仰け反らないことね」
「えええっ。そんな」
マヤは女の溝を縦に愛撫し続けた。指先をゆっくり優しく前後に動かした。
しかし、膣の内側やクリトリスには触れていなかった。しだいに美弥はこらえられきれなくなった。
「うふっ。ううっ……あぁん」
注射が効いてきたせいか、女の溝は中から熱く燃えていた。紫色のクリトリスはさらにカチカチになっていて、痛みと快感で脈打っているのが美弥自身でもわかっていた。
突然ユキが、たわわに揺れている乳房をこね回した。
マヤも右手の中指を内側に曲げて、美弥の女の溝を中心に、前後に緩やかに掻き上げた。マヤの右手は美弥の吐き出す液体で、手の甲までヌルヌルになっていた。したたり落ちる蜜液は十分に白濁していた。 ピチャピチャという音を立てて指先が蠢いている。
「さぁ、お逝き!」
美弥は仰け反らないように、一生懸命にあごを引いていた。
「いやっ……ああっ」
マヤの指先が膣口に近づくと、優しく触れてもらうのを待ちかねたように、マヤの指先を求めて腰が動いて寄ってしまう。
眉根が寄って、悩ましい顔つきになっている。
「どお。触って欲しいんでしょう」
ふと。バイヤーの方を見た。美弥の掠れた声に混じって、夫人たちの怪しい息づかいが聞こえる。
「ふぅっ……いやぁ」
しかし所詮無駄なことで、女の身体は仰け反るようになっていくのだ。
「ううっ。変になりそう。……ああッ。いやだぁ」
美弥は身体の奥底からわき上がってくる声を抑えることで、せいいっぱいだった。
頭の中で何かがグルグル回っていた。
「電気が流れると大切なクリトリスが熱でちぎれるわよ……せいぜい我慢することね」
「うううッ。いやぁだぁ」
美弥は首を振って、せめてもの抵抗を示した。
「ああっはうぅぅ」
声は出せても、もう言葉にはならなかった。
「気をやっちゃだめよ。……それともクリトリスはあきらめる」
マヤは右手の動きを早めた。人差し指がクリトリスの根元を、触るか触らないかの所を往復した。
「ああっ……ああっ ……ああん」
美弥は上気して顔が真っ赤になっていた。突然マヤが手を止め、女の溝から手を離した。
「ああん。……はあぁ……はぁぁ……」
美弥はマヤの指先を腰で求めた。肩で息をしていたが、目はすでに正常な状態ではなかった。
「最後のチャンスよ。もう一回だけ言うわよ。気をやると電気よ。わかって」
美弥は首を横に激しく振っていた。
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