ピンクスパイダー-3
激しく地面に叩きつけられる。
痛烈な痛みが全身を駆け巡る。
意識が遠くなっていった。
……おれはやっぱり……
目前が真っ白にぼやけ始めた。
とうとう終わってしまうのか。
残念そうに呟くとカラダの痛みも感じられなくなった。
ふと目を覚ます。
フィーゴは違和感を感じた。
飛んでいる。
借り物の羽根も使わずに
自分の力で。
果てしない大空の彼方へ。
知らない世界へ。
気流に乗って加速しながら。
眩しく燃える太陽目指して。
輝きながら、そして消えていった。
桃色の雲が空を流れた。