凌辱姫-4
この能力がもし真実なら、魔物のいないユートピアをつくることだってできるかもしれない、ベラはそう考えました。
そして、ユートピアの名にふさわしい新たな王国を築き、その頂上に君臨したいと思うようになるのです。
森羅万象(しんらばんしょう)を魔法によって支配したい、私の魔法で、私の魔法で、私の魔法で……。
まず手始めに、ベラは人目の届きにくい地下室へ下りて、そこにピラミッド型の結界をこしらえました。
ここなら誰にも邪魔されずに済むと思ったからです。
わずかな灯りが頼りなく揺らめく中、ベラの両手が意識を持ってさまよい出します。
上半身から下半身へ、下半身から上半身へ、フリルをふんだんにあしらったドレスの表面を、十本の細長い指で撫でまわしているのです。
なぜそうしているのか、ベラ自身にもわかりませんでした。
ただなんとなく、邪悪な者にあやつられているような感覚が頭の片隅にあるだけでした。
乳房と呼ぶにはやや申し訳ない胸のふくらみも、純潔を捧げるにはまだ未熟な下腹部も、甘い疼きをともなって快感を欲しています。
十五歳のベラでさえ快感が欲しいのです。
もちろん王女であるベラはまだ性に目覚めていませんし、性への憧れもありません。
それでも手の動きはだんだん冷静さを失い、着衣の裏のやわらかな皮膚に触れて、純白のドレスや下着をはだけさせながら身悶えます。
「あん……、ああん……、ううん……」
あらわになる乳房と女性器。
ほのかに赤らんだ乳首は指のあいだからこぼれ、乙女の花園の奥からは熱いものがにじみ出してきます。
濡れた指先が穴の入り口に沈み、ベラは立ったままで膣内に指を挿入しました。
「はあ……、あう……」
痛みはなく、目の醒めるような快感だけが突き抜けていきます。
「うふん……、うう……、うん……、気持ちいい……」
股間からしたたる体液が太ももをつたい、ぽたぽたと床に落ちます。
それはとても王女の仕業とは言えない光景でした。
陰部の割れ目をこねくりまわし、中指を出し入れさせて、じゅぷじゅぷと卑猥な音をたてる少女ベラ。
まるで催眠術にでもかかったかのように口を半開きにさせて、ピンク色の舌先で唇を舐めまわします。
「もうだめ……、いや……、やめて……」
見えない力によって無理やり成熟した体に、非力なベラは理性で逆らおうとします。
母親ゆずりの青い瞳に、一瞬だけ光が宿ったのです。