心霊スポット-5
二人は体液にまみれた股間をぶつけ合い、透に抱きかかえられたまま彩夏がオーガズムを迎える。
ぐったりとのしかかってくる彩夏の乳房を透は顔面で受け止め、可愛らしい乳首を口に含み、舐めて、同時にヴァギナを男根で突きまくる。
暗闇の中、ぬちゃぬちゃというグロテスクな音がよく響く。
「あ、あ、あっ、こんなの、ううっ、はじめて……」
彩夏にとって二回連続となるオーガズムは嵐のようにやって来た。
「いくいく、ああいく、あっ、はう、いいいい、いくう、い、く……」
頭の中身がいっぺんに吹き飛んだ。
痙攣するたびに目がくらみ、我を忘れるほどの快感がこみ上げてくる。
「はあ、はあ、はあ……、もうだめ」
よだれを垂らしたいのを我慢し、彩夏は唇をぺろっと舐めた。
透は避妊具も着けずに彩夏の膣内に射精したのだった。
もし妊娠させた場合に誰が責任を負うのか、ということにはまったく関心がなかった。
たまたまコンパで意気投合しただけの間柄なので、どちらも夏が終われば別れるつもりでいた。
「彩夏ちゃん、好きだ」
すっかり硬さを失った一物を引き抜きながら、心にもない台詞を透はささやいた。
「あたしも」
彩夏はそう応えると、ふたたび透の陰茎を頬張った。
生臭い精液と愛液の味が舌に絡み付いてくる。
どちらかというとフェラチオはあまり得意ではなかったが、今日に限ってはしたくてしょうがない気分だった。
あの、めくるめく絶頂感を味わうには、なにがなんでも彼に元気になってもらわなければならない。
けれどもそれはお預けとなってしまう。
「彩夏ちゃん、ちょっと、たんま」
そう言って透は全裸のガールフレンドを置いて、一人トイレに向かう。
透も全裸だが、念のために靴だけは履いていった。
どうせ自分たちしか居ないわけだし、構うもんか──と透は間抜けな格好で廃病院の中をさまよい歩いた。
トイレはすぐに見つかった。
無人とはいえ、女子トイレに入るのはちょっと気が引ける。
透は男子トイレに入るなり、中の様子をうかがった。
「誰も居るわけないか」
独り言をつぶやいて用を足す。
ついさっきまで精液が出ていた部分から、尿が勢いよく出ていくのを見ていると、どこからか水の流れる音が聞こえてきた。
変だな、と思った透が首をかしげていると、ふたたび水洗の音がする。
どうやら女子トイレに誰か居るようだ。