第15章 バイヤーの要望-3
第15章 バイヤーの要望(3)
百合絵は開発中の媚薬を注射されて、女の弱点を責められた。女の悦びに咽せながら、今までの経緯を全て吐いた。媚薬の効果はてきめんだった。
性器の内部が火照るのか、バイブの抽送を求めて吠えながらのたうち回った。無意識に挿入を求め、腰が男を捜す動きをしていた。
女としての欲望が勝ったようで、よがり、むせび、身体をくねらせ頂点を求めて登っていった。
責めは残酷で、頂点が見える直前で寸止めを繰り返すのだった。いわゆる寸止め地獄である。そして興奮状態を平静になるまで落ち着かせ、再びバイブを使っての行為が繰り返されていくうちに、とうとう落ちてしまったのである。
この責めは、無類の女好きの新藤の最も得意とするジャンルであった。新藤はその責めを買って申し出た。そして、たちどころに落として見せたのである。
とりあえず、百合絵はそのときは流産することも無く、その日は終わった。
百合絵の自供で、美弥と友子の関係はもちろん、芳子の件も一気に解決した。
ただ、この段階では、美弥が持っているはずのフィルムの在処はわからなかった。美弥が隠していることは間違いがなかった。これは友子の自白とも一致した。
結局、フィルムは美弥の膀胱から見つかり、とりあえずこれで一連の事件に終止符が打たれた。
あとは、捕らえた者の処分だけである。
<第15章 バイヤーの要望(3)おわり この章つづく>