帰国-3
イーラと住んでいた建物の前に立った僕は、懐かしいドアを開けてみた。
「きゃっ!」
裸の女性が声を上げた。真っ白い肌に長い金髪。ほっそりと背が高い。こちらを見つめた瞳は緑色だった。
「お兄ちゃん?」
イーラだった。久しぶりのその呼び方に、僕は戸惑った。
「帰ってたのか、イーラ。」
イーラは裸のまま抱きついてきた。柔らかさが、ラサに抱きつかれたような感触だった。すっかり大人の体になっていた。汗ばんだ体と、ラサと同じ腋のにおいに、フライトと時差の疲れの酷かった僕は興奮した。
「暑いから、これからシャワー浴びるとこだったの。一緒に入ろう。」
「先にちゃんと抱きたい。」
「お兄ちゃん、女のにおい、好きだったもんね。」
十六歳のイーラは、力ある体に僕を迎え入れた。感じやすさは一層強くなっていた。僕の口は、たちまち溢れた女のもので一杯になった。
イーラの上に体を重ねた僕は、大きく張った乳房を代わる代わる吸った。両の腋から来る強いにおいに包まれてしまい、僕は腰を動かす間もなく射精した。動けばまた射精した。何度も歓びの波を起こし、イーラの腹が僕を吸い込もうとして離さなかった。
あのイーラがここにいるのだと、僕の感覚全てが確かめようとしていた。四度目、五度目。僕の体はイーラと混じり合いたがり、イーラも女を与え尽くそうとした。