齋藤春宮の悩み 〜想い、花開く〜-7
だが……感じ切って緩慢な動きしかできない体では、龍之介の支配下から逃げられるはずもない。
「だ、駄目ええっ……きゃあうっ！！」
かすれた声を出す美弥のお尻のすぼまりから指を離して細い腰を掴むと、龍之介は不規則に収縮する蜜壺の中へ侵入を開始する。
気を逸らすためにお尻のすぼまりをいじくったのであって、アブノーマルな感覚に慣れる訓練を積ませている訳ではない。
「あ、っあ……！」
体の内側から支配されると、恋人は大きくのけ反った。
「はぁっ……！」
美弥は上半身をぺったり伏せた姿勢から、努力して後方へ振り向く。
いかにも気持ち良さそうそうに目を細めてきつく締め上げてくる蜜壺の感触を楽しんでいた龍之介は、美弥の視線に気が付いた。
流し目になった視線を受けて、肉棒がぴくりと震える。
「ん？」
龍之介は体をかがめ、美弥の背中に舌を這わせ始めた。
つつぅ〜っ……と、汗ばんだ背に濡れた線ができてゆく。
「ふ……！」
小刻みに痙攣する美弥の中を、龍之介はいきなり突き上げた。
「きゃうっ！？」
悲鳴を上げる美弥の体を起こし、龍之介は唇に吸い付く。
「ん……！」
体に腕を回してしがみついた美弥と濃厚なキスを交わしながら、龍之介は乳房を刺激し始めた。
「んぅ、うぅ……！」
美弥が思わず腰をくねらせたため、蜜壺内で剛直の当たる角度が変わってしまう。
「んはぅっ……！」
なかなかいい反応を見た龍之介は、腰を打ち付けて淫裂を撹拌しながら乳房を揉み捏ねてみた。
「んきゃ！はぅ、あうぅん！」
嬌声と共に、秘所が肉棒を容赦なく締め上げる。
「んっふっふ〜」
すけべぃな笑いを漏らしつつ、龍之介は両の乳首をつまんで捏ねた。
それと同時に、耳たぶを唇で食む。
「はぁうっ……！」
美弥の腰が、小刻みに動いた。
乳房がこれならあそこはさぞかし……と思い、龍之介は膨らみ切った淫核に手を伸ばす。
「んあああああっ！？」
細心の注意を払ってそれを撫で回すと、美弥は悲鳴を上げた。
根元からつまんで扱き上げると、内壁が複雑にさざめいて締め上げる。
「あああっ……駄目、駄目、駄目えっ……！」
繋がってからいくらもしないうちに達してしまうのが嫌なのか、美弥は切ない声を上げた。
それ以上の事をおねだりする『嫌』ではなく本気で止めて欲しい『嫌』の声音に、龍之介は愛撫の手を止める。
「ふ、あふ……」
びくびくと龍之介を締め付けながら、美弥は何度も深呼吸した。
「……一度イく？」
まだまだ余裕のある恋人を相手にする自分がもうすぐイきそうなのでは、龍之介が大変そうである。
「ん……」
提案が了承されると、龍之介は体を伏せさせた。
そして、ゆっくりと腰を使い始める。
腰を密着させて体内を掻き回すと、美弥の鼻から嬌声が抜けた。
龍之介は、結合部に視線を落とす。
恥ずかしがる美弥のために普段なら見ない場所だったが、ついつい見てしまった。
滴る程にたっぷりと蜜を含み、赤く淫らに開いた秘花の中へぬるぬると出入りする雄蕊。
秘花は雄蕊から授粉するべく、この上ない快楽をもってそれをねだる。
だがその授粉が叶う事がないからこそ、雌蕊の所有者は安心して狂う程の快楽に乱れる事ができるのだ。
――それは、雄蕊の所有者も。