齋藤春宮の悩み 〜想い、花開く〜-4
新たな刺激に、龍之介は腰を震わせた。
視線を上げて快楽に歪んだ龍之介の顔を見ると、美弥は満足そうに喉を鳴らす。
再び龍之介を頬張ると唇をすぼめ、頭を激しく上下させ始めた。
自分をイかせようとする美弥のフェラチオへ、龍之介は素直に乗る事にする。
舐めてくれるのも久しぶりなのに、イかせたがっている美弥を前にして射精を堪えるのは、野暮というものだ。
ただし……龍之介の片手は美弥に気付かれないようにティッシュを数枚捜し出し、握り締める。
「美弥っ……そろそろっ……!」
龍之介の呻き声を聞いた美弥の動きが、いっそう激しくなった。
今はただただ無心に、恋人を気持ち良くしてあげたいと願う愛撫。
「っう……!」
龍之介は美弥の頭が後退したタイミングを見計らうと額を抑えて腰を引き、口腔から肉棒を抜く。
唾液と粘液が、つうぅっ……と糸を引いた。
その糸を追うようにして、龍之介の先端から白濁液が噴出する。
美弥の顔めがけて降り注ぎそうになったそれを、龍之介はティッシュで受け止めた。
「あ……」
「飲まなくてもいいってば……嬉しいけどね」
美弥が何か言うより早くそう言うと、龍之介はその体を抱き締める。
唇にキスを落とすと、美弥の喉からくすぐったそうな笑い声が漏れた。
抱擁を解くと柔らかな肢体をベッドに横たえ、龍之介は美弥の着ている物を剥ぐ。
恋人が身に纏うのは、パステルカラーの下着のみになった。
年頃の女の子らしい、可愛らしさを強調したデザインである。
もしも服を剥いだ時に現れる下着がパステルカラーの可愛いデザインではなく、赤や黒や紫といったアダルティな色使いで布地の少ない際どいデザインの下着だったりしたら、龍之介はどうなるのだろうか。
ネガティブな反応が恐いので実際にはやらないが、少し試してみたい気もする。
「あ……」
龍之介がブラジャーに手をかけたため、美弥は声を上げた。
ブラジャーをずり上げてワイヤーの部分を乳房に食い込ませ、歪んだ双乳の形を目で楽しむ。
搗きたての餅のように白い乳房と、その頂点を彩るベージュピンクの乳首。
食い込んだワイヤーが、卑猥さと同時にその柔らかさを主張していた。
「や……」
龍之介は美弥の声には構わず乳房へ顔を埋め、鼻の穴を広げてふんふんと匂いを嗅ぐ。
湯浴みをしていないのでボディソープの残り香ではなく、美弥そのままの匂いが鼻腔を満たした。
「あ〜久しぶり〜」
両の乳房を寄せて顔を挟みつつ、満足そうに龍之介は言う。
両頬に押し付けた乳房の感触に、龍之介はニヤニヤと締まらない笑いを漏らした。
乳房は柔らかく乳首は硬く、龍之介は押し付ける角度を変えて二つの感触の違いを楽しむ。
「ね、りゅう……」
もどかしそうに体を動かしながら、美弥が訴えた。
「お風呂……」
それを聞いた龍之介は、にんまり笑う。
「イ・ヤ」
「何でっ……?」
抗議の声を上げる美弥の太股へ足を割り込ませ、龍之介は膝で秘部を突き上げた。
「きゃっ!?」
のけ反る美弥の秘所を、龍之介はしつこく膝で突き上げる。
恥骨に膝蓋骨がごつごつ当たるため、美弥は眉を歪めた。
「久しぶりだから風呂なんて悠長な事、言ってらんないなぁ……今すぐ、したい」
言われた美弥は、困って眉を寄せる。