齋藤春宮の悩み 〜想い、花開く〜-3
せっかく誰にも気兼ねせずに触れ合える時間がもてそうなのにお預けを食らわされたらと思うと、気が気ではない。
「美弥……」
そわそわと落ち着かなげな龍之介を見て、美弥は吹き出してしまう。
腕を伸ばして龍之介を抱き締めると、龍之介はもどかしそうに呻いた。
「そんなにしたい?」
どうしようもない欲情を弄ぶような口調に、龍之介は唸り声を上げる。
いつもは天使に見える笑顔が、今はまるで小悪魔だ。
「ど・う・し・よ・う・か・なぁ〜?」
美弥はくすくす笑いながら、指先をなまめかしくくねらせる。
「はぅ……!」
美弥に抱き着かれた辺りから怪しくなってきた股間を刺激され、龍之介はため息をついた。
「あらら……」
たちまち立派なテントを張ってしまったそこを、美弥はつんつんする。
「いぢらないで下サイ。」
顔をそむけつつ、龍之介は抗議した。
美弥にイタす気がないのなら、勃ち上がったこれは無用の長物である。
「ん〜?」
美弥は笑い、指先でなおもしつこく肉棒をくすぐった。
その度に龍之介は、『はぅ』だの『あぅ』だのと声を漏らす。
やがて龍之介の腰は露出させられ、反り返ったそれの偉容が美弥の目に曝された。
いぢくり倒したおかげか、先端が濡れ光っている。
「久しぶりだね……」
顔を近付けた美弥は嬉しそうに微笑み、亀頭をつんつんした。
つつかれた肉棒は、ぷるんぷるんと揺れ動く。
フッ……
「くぁ……!」
びく!と、龍之介は震えた。
いきり立って濡れた先端へ、美弥が息を吹き掛けたのである。
「したい?」
ぺろりと舌を出して先っぽを舐めるジェスチャーなぞしつつ、美弥は尋ねた。
紙一重の所で触れない舌に、龍之介は焦れる。
何か言うよりも早く、ここまで膨れてしまったモノへ触れて欲しい。
「りゅーう……」
だが美弥は、口による答を要求した。
切なそうに眉を歪めた龍之介は、大きく息を吐く。
「……て……」
焦れた龍之介は、もどかしそうに呟いた。
「……舐めて……」
「よくできました」
ぱくっ
「あ……っ!」
亀頭をまるごと口に含まれ、龍之介は呻く。
美弥はそのまま、喉近くまで勃起を飲み込んだ。
温かい口腔が充血した箇所へ張り付き、舌先が先端へ軟体動物のようにくねり絡まる。
「ん……」
美弥の頭が、ゆっくりと上下し始めた。
幹にごく軽く歯を当て、美味しそうに目を細めている。
「……ふっ……!」
久方ぶりの刺激に、龍之介は呻いた。
「ん……ん……」
口に精一杯肉棒を頬張り、美弥は一生懸命に頭を動かす。
「ん……」
ぬるり、と勃起が吐き出された。
蕩けた表情で、美弥は裏筋を舐め始める。
唇と舌とが、肉棒へ絡み付いた。
「っ……ふ、ぅ……!」
目を伏せた美弥が自身のその器官を、一生懸命舐めている。
堪らない興奮が、背筋を走り抜けた。
「み……やっ……美弥っ……!」
「ふも?」
舌で表面を舐め、指先で淫嚢を優しく揉みつつ美弥は尋ねる。