葵の決意-33
夕食が終わって風呂に入り、葵は豹介の部屋で寝ることになった。
「明日からまた学校か〜。かったりぃな〜!」
そんな事を言いながら、自分のベッドの横に葵用の布団を引く。
「まぁさ、お前は頭良いから自分のペースで学校戻って来いよ・・・。」
と言い終わると、豹介が突然ポロッと一粒の涙を溢した。
「嫌だ・・・本当はすぐ戻って来いよ!!!お前がいないと俺、嫌だよ!!!
親友がいない学校生活なんてつまんねぇよ!!!」
そう叫んだ。
葵は豹介の涙を初めて見た。彼に言われて初めて気がつく。
「・・・ごめん、豹介・・・。俺、自分の事しか考えてなかったな・・。」
こうして葵は、豹介の一言でまた再び学校へ戻る決意をしたのだった。