葵の決意-28
彼女が帰ってきたのは朝方だった。
葵も寝ずにテレビを見ながら彼女を待っていた。
「あれ〜?寝てなかったの?」
「うん、待ってた。」
「可愛い奴〜!」
彼女はアルコールとタバコの匂いが染みついていた。
「ごめんね〜臭いっしょ?私タバコ吸わないから、わかるんだ、この匂い。
シャワー浴びて来るね。」
「俺が洗ってあげようか?」
「えっ?」
彼女が振り向くとすぐ後ろに葵が立っていた。
「だって、俺、体で払わないと。」
「・・・うん。そうだったね・・・。」
女は急にしおらしくなる。
葵は風呂場へ行き、浴槽に湯をためる。すると後ろから女が抱き付いてきた。
「一緒に入ろうか?」
と誘ってくる。
「いいよ。」