葵の決意-17
「わかった。ちゃんと言うね。
―――私、葵のお父さんの事が好きなの。だから今はまだ葵と最後までエッチ出来ない!
私の気持ち知ってるくせに、葵のお父さん再婚なんかしちゃって
私だってショックだったのよ?!
彼に頼み込んで葵の家庭教師になったのも、
最初は外堀狩り埋めて行こうと思ってただけ。
・・・でもさ、葵と過ごすうちに私葵の事もいいなって思ってきたんだよ?
私だって今すぐ葵と最後までエッチしたいんだよ。
でももし最後までしちゃった後に、晃さん・・
葵のお父さんと付き合う事になったりしたら気まずいでしょ?
だから次に彼が私を受け入れてくれなかったら、私葵と付き合ってあげていいよ。」
葵の頭の中が真っ白になる。頭が働かない。
(―――久実は今何て言った・・・?俺の親父の事が好き・・
だから俺に近づいたってことか・・・?)
どういう知り合いか知らないが、自分の父親と久実がそういう関係だったと
知らされて葵は呆然とする。葵はフラフラと無言で彼女の家を出た。
「ちょっと、葵〜!大丈夫?だから今は言わない方がいいって言ったでしょ・・・?」
彼の後ろで、久実の声が聞こえてきた気がした。