それから-8
試験当日の朝、ティアラは一人教会へ行き祈っていた。
どうかラウルが無事に合格してくれますように・・・。
夕暮れまで彼女は何をしても手つかずで、何度も王宮と教会を行ったり来たりしていた。
それから陽が落ちる頃になると彼女の母、ティエラが彼女を探しに教会へ来た。
「ここにいたのね。ティアラ・・・。
王宮へ戻ってラウルの結果を教えてもらいましょう。」
「うん・・・。」
王宮へ戻ると、従者から王妃が広間で待っていると告げられ、
ティアラは母と共に向かった。
広間へたどり着くと、そこにはラウルと彼の師匠と呼ばれる強面の男が立っていた。
ラウルはあちこちに生傷を作っていた。
ティアラは彼に駆け寄りたい気持ちを抑えて、王妃の傍へ行く。
「叔母さま・・・結果は・・・?」
王妃が黙ってうなずくと、ラウルの師匠が彼に向かって口を開いた。