それから-7
こうして二人は短い時間二人きりの時間を過ごし、無事に彼らの国へとたどり着いた。
少しやつれたティアラの母が出迎えてくれ、
彼女の姿を確認するなり泣きながら抱きしめた。
「ティアラ!!よかった・・・本当に無事で良かった。」
「お母さん・・・」
母親に抱きしめられて、一度でもラウルと逃げてしまおうと考えた自分を恥じた。
それからティアラには、再び王宮でのいつもの暮らしが待っていた。
ラウルの試験までの日は待ち遠しく、彼女も気が気ではなかった。