波乱-8
必死の思いでティアラは
「やだ!やだぁっ!!!いい加減にしてよ!!!
なんでデニス王子はまともなのにあんたは変なの?!
国王だってあんたのことで醜態をさらしたって言ってたんだから!!!」
と、叫びながら脚をバタバタすると、王子の動きが止まった。
そのままティアラは王子のわき腹を蹴り飛ばすことが出来た。
グッと言う唸り声と共に、王子は後退する。
「あなた、おかしいよ・・・。」
ティアラがそう呟くと、王子は完全にキレてしまったようで、
突然王子はティアラの首を絞めてきた。
両手で力いっぱいティアラの細い首を絞める。
「お前に俺の苦しみがわかるもんか!!俺を舐めるな、農民での娘の分際で!!!」
殺される!!ティアラはとっさにそう思った。苦しい・・・ラウル!!!助けて!!
ティアラの顔が青ざめて行くと王子はようやく手を離した。
ゴホゴホとむせかえるティアラを見て、王子も青ざめているようだった。