温泉旅行-15
車のサイドにある収納部で
俺のスマホがポツンとしていた
スマホを手に取り 画面を見るが
メールも着信も その他もない
電波は受信できている
スマホをお尻のポケットに収め
玄関に歩いて戻る・・・
さっきよりも お客の数が増えてるようだ
若い二人組や グループのような男女が 受付にいた
そんな横を通り抜けようとしたとき
スマホが震えた
普通に スマホ画面を見たが
胸がドクン と動いてしまった
転送メールだ・・・・
近くにある階段をゆっくり上がりながら
メールを開いた
≪ (彩香→翔)翔は どんな浴衣にしてほしい?≫
俺には聞かないで 翔に聞くのか・・・
そう 少し嫉妬しながら
階段の踊り場で足を止めていた
またスマホが震える
≪ (翔→彩香)薄い色が 似合うと思うよ 今日のシャツみたいに≫
≪ (彩香→翔)このシャツは 隆に買ってもらったんだよ≫
少しだけ うれしかった
≪ (翔→彩香)もう選んだの? 俺 部屋で一人だしw≫
彩香は 部屋を出てるってことか・・・
≪ (彩香→翔)選んだよ 薄い水色の≫
≪ (翔→彩香)なんだか ドキドキしてきたじゃないか≫
なんだと?
≪ (彩香→翔)バカ 私は隆の女だよ?≫