隣国への旅立ち-2
そう思ってティアラは王妃の部屋へと向かった。
すると王妃の部屋にはちょうどよく王もいて、珍しく焦ったように彼女を待っていた。
「ティアラ!君を探していたんだ。こちらに来なさい。」
王はティアラに椅子を勧め、彼女はちょこんと腰掛ける。
「あの・・・どうして今日は全ての門が閉まっているのですか?」
「―――大変困ったことになってしまってな。」
「私もお城の外に出られなくて困っているんです!彼の命が危ないんです!!!」
「彼・・・というのは狩人見習のラウルの事か?」
「はい。先ほど隣国の王子から不吉なことを言われまして・・・それで心配なんです。」
「やはりな。そう思って今朝、既にラウルは別の場所で匿っている。」
「一体何が起こっているのですか?!」