〈狂育〉-14
『なんだよ「ごめんなさい」は?お兄ちゃんに謝らないとか、そんなの絶対に許さないぞ』
「ごめ……ヒック!ごめんなさ…えぐッ…ごめんなさいぃ…ッ」
褒めて伸ばすなどと言ってはみても、やはり加虐の性癖を抱く者であるからして、しかも少女にしか欲望を向けない変質者なのだから、亜季がまだ小学生だろうが容赦はしなかった。
『お兄ちゃんはね、亜季ちゃんにどんなポーズさせようか考えてるんだ。それに写真を撮ってもいいって言ったのは亜季ちゃんだろ?まさか今さら「嫌」とか言わないよね?』
高々と掲げられた亜季の尻を目前に捉え、まだ幼くて貧弱な、その四角いような丸い尻肉の造形を確かめるように視線を這わせる。
エスカレートしていく長髪男の“好奇心”に、亜季は感情を圧し殺しきれなくなって背中を丸めて尻を下げたが、もはや思いの発露は“そこまで”であった。
『……他のジュニアアイドルの娘ってさ、今の亜季ちゃんみたいな格好して写真を撮られてるんだよ……マイクロビキニ着たりブルマ着たりしてさ…?』
「くッ…ぎ…ッ!」
長髪男は尻肉に指先を滑らせると、聞くとはなしに呟いた。
『カメラの前で両手を着いてお尻をあげてさ……さっき亜季ちゃん「恥ずかしい」って言ったよね?じゃあこんな格好でグラビアに載っちゃうアイドルの娘も“恥ずかしい”んだ?』
「そ…そんな……コトない…!」
何処か凄みの効いた声は、まるで亜季を責めているかのよう。
威圧感を滲ませた長髪男に亜季は怯えを隠さなかったし、この四つん這いの姿勢を崩そうとする様子も見せなかった。
『そんなコトない?じゃあ亜季ちゃんもこの格好は平気だよね?恥ずかしいなんてコトないよねえ?』
「ッ!?」
他のグラビアアイドルを馬鹿にしていないという意味で答えたのだが、長髪男はその答えの心意をすり替えるようにして亜季の答えを捩曲げた。
『じゃあこの格好で写真撮るから。お兄ちゃんの言う通りにするんだよ?』
「え…?…あ…あ……ッ」
有無を言わさずポーズを決めた長髪男は、亜季の内腿を軽く叩いて脚を開かせ、背中を撫でて反らせた。
もちろん亜季は、要求されるポーズの過激さに耐えきれずに姿勢を崩しに掛かったが、そんな事を許すような男ではない。