取引-3
・・・やっぱり落ちていない。
明日の朝、日が昇ってからまた見に来た方がいいかな?
そう諦めた時、
「ああ、やっぱりあなたでしたか。」
彼女の背後から足音もなく突然声が聞こえ、肩をポンと叩かれた。
「きゃあっ!!」
ティアラはびっくりして声を張り上げ恐る恐る振り向くと、
そこに立っていたのはドミニク王子だった。
彼の存在に気がつかなかったティアラは、口から心臓が飛び出そうになる。