First Love-4
彼がひときわ大きく腰を振り、獣のような声をあげました。
その声を聞いた瞬間、わたしの中で何かが弾けたような感じがしました。頭の中が真っ白になり、意識が遠くなるような気さえしました。
「──はあっ、はぁっ……」
晴也が肩で息をしながら、わたしの頬に手をあてました。大きくてあたたかい手。
こころなしか潤んだ目に、わたしが映っています。
脈動する彼の男根を感じながらわたしはビクビクと痙攣し、それが恥ずかしくて思わず手で顔を覆おうとしました。それを晴也がキスをして、とめてしまいました。
「もっとよく見せて。詠歌もイッたんだよね、俺……すっげぇ嬉しいんだ。イッた直後の顔も覚えておきたい。こんなこと言って引かれそうだけど……嬉しくて仕方なくて、ホント……ずっと覚えていたいんだ。詠歌の“初めて”をもらったんだ、俺。あぁもうホント嬉しい。大好きだよ、詠歌……」
こんなふうに言葉に詰まりながら何かに急き立てられるように話す晴也を、わたしは初めて見たと思いました。
「わたしも……晴也が大好きだから、今すごく幸せな気持ちでいっぱいだよ。晴也と……ひとつになれて、ほんとうに幸せ」
甘やかな気持ちがこころの中にぐんぐん広がっていきます。
晴也がわたしをきゅっと抱きしめました。
彼の鼓動を感じ、そのあたたかさと心地よさにわたしは目蓋をそっとおろしました。
《了》