舞踏会-1
ある日、突然、宮殿で舞踏会が行われることになった。
この国と友好条約を結んでいる隣国の王子から、急で申し訳ないが、
是非、舞踏会を開催して欲しいとの申し出があったのだ。
その隣国とは、この国より明らかに領土の広さや兵士の数、
更に資源が豊かな格上の国であったので、
国王はその申し出を受けざるを得なかった。
しかも、隣国に敬意を払って国王の住む宮殿で行うことになった。
宮殿内は数日後に迫る舞踏会の準備のため、慌ただしい雰囲気で満ちていた。