序章-1
ここはある国の城下町。
あるところにラウルと言う少年がいました。
彼はこの町で狩人として、一人、暮らしていました。
ラウルはくすんだ銀色の短髪で、日に焼けた褐色の肌をした背の高い少年でした。
ラウルの一番の魅力は、鋭い目でした。
狩人らしく狙った獲物は逃がさない・・・というような、
力のある涼しげな切れ長の目元です。
いわゆる肉食系という言葉がぴったりの風貌です。
整った顔立ちに映えるその目が、ふと、ほころぶ時、
彼はまるで無邪気な少年のような顔つきに変わるのです。
そのギャップに町の女たちは皆、虜になってしまうのです。
更に、彼の逞しい四肢の筋肉、くっきりと割れた腹筋、広い胸板を見てしまうと、
一度でいいから彼に抱かれたい!そう思う町娘が後を絶たなかったのです。