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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 情報その1 〜-5

 ……。


 素材フォルダも次が最後です。 タイトルは『ににの効果音(素材)』。 情報が扱う範囲というと、視覚分野だけじゃなくて、聴覚分野まで及ぶみたいです。 フォルダの中には5秒もない効果音から3分近い音楽まで、様々な音楽ファイルが並んでいました。

 授業中に作成するべき効果音には、どれも事前にタイトルが与えられてます。 そのタイトルに見合う音を録音できれば、次のタイトルが現れるという流れで、効果音作りの時間は進むそうです。 

 中身はといえば、だいたい私が予想していた通りでした。

『ブビッ、ブリブリ……ブッ、ブビッ、ブボン』 爆発の効果音です。 パソコンのマイクに肛門を寄せ、思いっきり屁をこくこと10数発。 結局合格が貰えず、大量の空気浣腸の上で放った音だそうです。 

『パチパチパチ……』 拍手の効果音です。 自分のお尻を平手で叩きまくった音を編集し、何重にも重ねて表現したらしいです。 実情を教えて貰わずに聞けば、群集が手を叩いている音にしか聞こえませんでした。 

『ショロロロロ……ショロロロ、ピチョン』 飲み物を注ぐ音です。 実際には尿瓶を股間にあてがい、丁度いい高さから放尿した音を直録したもので、勢いが強すぎてもダメ、量が少なすぎてもダメで、合格を貰うまで10リットル近く水分を呑み、尿を補充する嵌めになったんだとか。

『クチュクチュ、グチュッ、ヌチュッ、ブリュッ……ブリュリュッ。 クチュクチュヌチュ』 ネバネバした食べ物をかき混ぜるシーン用の音は、十分に濡らした膣に指を3本挿入し、くじりたおして録音したといいます。 普通に自慰するだけでは認めて貰えず、わざと指と膣に隙間をつくり、空気が入った破裂音――いわゆる『マン屁』というそうです――を混ぜることで、どうにか認めてもらったんだと教えてくれました。 聞いている分にはただの音ですが、そこに至るまでには生半(なまなか)でない苦労があったと知ることができました。

 上に挙げた擬音系以外に、直接的な音も揃っています。

『ボンッ、バシッ、ボコッ。 バシ、バシ、バシン』 叩いたり蹴ったりする効果音は、予想通りというか、自分のお腹を叩いて音を鳴らしたもの。 ビンタの音は、自分で自分をビンタした音。 唾を吐く音、唾を呑む音、鼻をかむ音、キスで舌を絡める音……すべてがマイクの前で演技した成果だそうです。 当然『クリトリス自慰の音』『オマンコを壁に擦りつける音』『乳首をくじる音』のようなものもありますし、『椅子の角オナニーで喘ぐ声』『息を殺してケツマンコを穿(ほじ)る声』みたいに人をバカにした効果音にも事欠きません。 一番困ったのは『発情した牝犬の鳴声』『発情した牝猫の鳴声』『発情した牝チンパンの鳴声』や、『発情した牝馬風に『オマンコ』と叫ぶ』『発情した牝犬風に『オマンコ』と叫ぶ』みたいな動物系だったそうです。 誰か1人合格すれば、それを手本に次々と合格するものの、最初の1人が合格するまでに1時間かかることもあったとか。 1時間もの間延々と『おま〜んこ〜』『おまんこっ!』『おっまっんっこぉ〜』みたいに、バリエーションを変えて『オマンコ』を叫び続ける授業……そんな時間が私たちにも訪れるんですね……。


 ……。


 映像、ドット、効果音。 どれをとっても無条件で完成というわけじゃありません。 映像であれば、肌やシミ、黒子や髪のばらつき、股間のモザイク修正などの処理でもって、規定のサイズ・形式に合わせなくちゃいけません。 音であれば、音源を録ってからノイズを除き、主音をクリアにする手間もあります。 本当であればこの作業が授業の中心だと思うんですけど、如何せん素材の種類が膨大過ぎて、授業中に細かい手順を教えてくれる時間はありません。 最終処理はほぼ全て自学自習で対応することになるそうで……情報処理の時間を削って、変態データの作成に宛てさせるなんて、本末転倒の見本だと思います。 

 それにしても、こんな恥かしいデータを見せてくれた【B22番】先輩。 大したゆかりもない私にも恥部を見せてくれるなんて、この特訓が始まる前は思ってもみませんでした。 先輩方は全員が極悪非道なサディストで、後輩を苛めるのが趣味なケダモノで、早い話が全員敵だと思っていた自分がイヤになります。 先入観って、よくないんだなぁって思いますね。

 考えてみれば入園して一年耐えてBグループに上がったってだけで、先輩方だって元々は私たちと同じ立場なんですよね。 きっと幼年学校時代は品行方正、成績優秀で。 希望をもって幼年学校の首席をとって。 達成感に溢れて学園に入園し、現実を知って打ちのめされて……。 それでも絶望することなく与えられる辱めに耐えながら、自分の居場所を作ったんだと思います。 そんな人達なんだから、根が優しい先輩がいたって、よく考えたら不思議でもなんでもありません。 そりゃあ優しいっていっても無制限にそうなんじゃなくて、あくまで私たちが従順にしていれば、の話でしょうけれど……それでも一時的に優しいだけで、感謝感謝の雨あられです。

 先輩が、きっと内心の不快さを噛み殺しながらみせてくれた動画、無駄にはしないと約束します。 別に情報に限った話じゃなくて、実技の時間全般に言えることですが、覚悟を決めて本番に臨み、きちんとした成績を修めてみせます。 それが、私にできる最大限の感謝ですから。


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