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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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関係-1

 
 タクミ君は きっと

      見抜いてた

 でも 

 タクミ君の 気持ち
 その時だけの 
   ものかもしれないけど

  昨日も 

   嬉しかったな 


「 ん、、。 
 ちゃんと聞くよ。」

「、 、、隆史。」

ちづるは、真っ直ぐ隆史を見た。
隆史はほんの少し驚く。
隆史から見てちづるは、
自分を主張しない事が多かった。
そんなちづるが、真っ直ぐに
自分の気持ちを言うのを
隆史は初めて見た。

「私は ね 、 、」



***


同日。
タクミは学校帰りに友達2人と、
駅の近くに新しく出来た
ラーメン屋に居た。
ラーメンを食べて、
少しお喋りをしてから店を出る。
店を出ると3人は、
駅ビルの中にある
本屋に行こうという事になり、
歩いていた。

JR線の駅の改札前を
通過しようとしたその時。
タクミは人混みの中、
ちづるを見つけた。

黒いコートを着てポニーテールの
髪型のちづるは、
誰かとお喋りをしながら歩いている。

「、ぁ、 、」

  あ、。

   ちづちゃん

 仕事帰りかな 

   
   え ? 

   

    あれ は


ちづるの隣に、見覚えのある
背の低いスーツ姿の男がいる。
ちづるの旦那だと気がつくのに
数秒かかった。
2人は並んで歩いている。
タクミには気がついていない。
しばらく2人の後ろ姿を見つめていると、
男は改札機を通り、
駅の中に入っていった。

1度、男はちづるの方を見ると、
右手を挙げる。
ちづるはそれに対し、バイバイと
手を振っていた。 
男を見送ると、ちづるはタクミには
気がつかないまま、歩き出す。

小さな、ちづるの後ろ姿。

タクミはしばらくぼんやりと、
その姿を見つめていた。

それから3人で駅ビルの本屋に行った。
そのあと解散して家に帰った。
家に帰るとベッドに座り
テレビをつける。

「、 、 、 、、。」

ぼんやりとテレビを眺めながら、
昨日のちづるの事を思い出していた。


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